悪童から世界撃ち抜く劇画家に さいとう・たかを 堺にゆかりの「ゴルゴ13」 ふらっとホーム 堺

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悪童から世界撃ち抜く劇画家に さいとう・たかを 堺にゆかりの「ゴルゴ13」 ふらっとホーム 堺
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堺市の「堺名誉大使」を務めた劇画家、さいとう・たかを氏(故人)の常設展が、堺市役所21階の展望ロビーで開催されている。さいとう氏は堺市西区で育った。自称「超悪…

堺市の「堺名誉大使」を務めた劇画家、さいとう・たかを氏(故人)の常設展が、堺市役所21階の展望ロビーで開催されている。さいとう氏は堺市西区で育った。自称「超悪ガキ」だったという。その手のつけられない「悪童」をまっとうな道に引き戻した《恩人》がいる。今回の標的はそれだ! 南海電鉄高野線堺東駅から歩いて5分ほどの堺市役所。1月、21階建ての高層ビルに引き寄せられ、最上階に上がった。地上約80メートル。「百舌鳥古墳群」をはじめ堺のまちが360度一望できる。思わず「お、おおっ!」と声が出てしまう。『ゴルゴ13×堺市 さいとう・たかを劇画の世界』(4月4日までロビーのリニューアル工事で閉鎖中)。最も発行巻数が多い単一漫画シリーズとしてギネス世界記録をもつ「ゴルゴ13」を中心とした展示だ。来場者を主人公、デューク東郷の鋭い視線が出迎える。中に入るとさいとう氏の子供時代のエピソードが筆者の心をつかんできた。さいとう氏は昭和11年、和歌山県生まれ。本名・齊藤隆夫。小学1年生の2学期に堺市福泉(現在の堺市西区山田)に引っ越し、市内の小学校に転校。「よそもの」「転校生」と大いにいじめられたという。だが、数年後、そのいじめっ子を倒したことをきっかけにガキ大将になった。当時のことをさいとう氏は自伝的劇画『いてまえ武尊』で描いている。隆夫少年たちの遊び場は戦後、米軍に接収された信太山の演習場。もちろん立ち入り禁止だ。そこで見つけたのが《白い紙》。といっても射撃の標的の紙。小学4年生のころからアルバイトをして小遣いを稼ぎ、映画をみた。当時、堺市鳳には「鳳劇場」という小屋があり、弁士付きの映画をやっていた。中学生になると同市堺東にあった映画館「電気館」に通い詰めたという。そして中学2年生のある日、隆夫少年の《運命》を変える出来事が起こったのである。「白紙で出すのは君の意思だから構わない。しかし、答案用紙を出すのは君の義務だから、その証明として名前を書きなさい」その先生が東郷麿智夫さん。さいとう氏の大代表作『ゴルゴ13』主人公、超天才的スナイパー「デューク東郷」は、東郷先生の名前からつけられたのである。戦国時代に一大産地となった堺の鉄炮づくりでは《分業制》が敷かれていたとの話題は1月掲載の「鉄炮鍛冶屋敷編」で書いた。実はこの分業制を劇画製作で初めて取り入れたのがさいとう・たかを氏とされる。脚本家には、さいとう氏の思いもよらない発想を期待。それをもとにさいとう氏が、コマ割りやセリフ、キャラクターの配置など「ネーム」と呼ばれる構成を担当。そして、作画スタッフらによる作画などへと流れていく。分業制で作品の完成度が高くなり、量産も可能になった。さいとう・プロとクレジットが入った作品には、その扉か裏ページに製作スタッフの名前が映画のエンドロールのように書かれている。堺市は、平成24年9月、さいとう・たかを氏に「名誉大使」を委嘱した。堺市の魅力創造や発信について助言してもらうことが目的。それが結実したのが『ゴルゴ13×堺市 さいとう・たかを劇画の世界』展だ。 「企画立ち上げの担当者が何度も何度も、さいとう・プロダクションや出版社と打ち合わせを重ね、ようやく令和3年11月からの開催が決まったんです。でも…」と語るのは現在同企画を担当する堺市広報戦略推進課の西堀賢一主査だ。さいとう氏は企画展開催の約1カ月半前、9月24日に84歳で死去した。常設展示は展望ロビー改修が終わる4月5日から再開。常設展示とは別に「特別企画展」は毎年、秋ごろに開催されている。(田所龍一).

堺市の「堺名誉大使」を務めた劇画家、さいとう・たかを氏(故人)の常設展が、堺市役所21階の展望ロビーで開催されている。さいとう氏は堺市西区で育った。自称「超悪ガキ」だったという。その手のつけられない「悪童」をまっとうな道に引き戻した《恩人》がいる。今回の標的はそれだ! 南海電鉄高野線堺東駅から歩いて5分ほどの堺市役所。1月、21階建ての高層ビルに引き寄せられ、最上階に上がった。地上約80メートル。「百舌鳥古墳群」をはじめ堺のまちが360度一望できる。思わず「お、おおっ!」と声が出てしまう。『ゴルゴ13×堺市 さいとう・たかを劇画の世界』(4月4日までロビーのリニューアル工事で閉鎖中)。最も発行巻数が多い単一漫画シリーズとしてギネス世界記録をもつ「ゴルゴ13」を中心とした展示だ。来場者を主人公、デューク東郷の鋭い視線が出迎える。中に入るとさいとう氏の子供時代のエピソードが筆者の心をつかんできた。さいとう氏は昭和11年、和歌山県生まれ。本名・齊藤隆夫。小学1年生の2学期に堺市福泉(現在の堺市西区山田)に引っ越し、市内の小学校に転校。「よそもの」「転校生」と大いにいじめられたという。だが、数年後、そのいじめっ子を倒したことをきっかけにガキ大将になった。当時のことをさいとう氏は自伝的劇画『いてまえ武尊』で描いている。隆夫少年たちの遊び場は戦後、米軍に接収された信太山の演習場。もちろん立ち入り禁止だ。そこで見つけたのが《白い紙》。といっても射撃の標的の紙。小学4年生のころからアルバイトをして小遣いを稼ぎ、映画をみた。当時、堺市鳳には「鳳劇場」という小屋があり、弁士付きの映画をやっていた。中学生になると同市堺東にあった映画館「電気館」に通い詰めたという。そして中学2年生のある日、隆夫少年の《運命》を変える出来事が起こったのである。「白紙で出すのは君の意思だから構わない。しかし、答案用紙を出すのは君の義務だから、その証明として名前を書きなさい」その先生が東郷麿智夫さん。さいとう氏の大代表作『ゴルゴ13』主人公、超天才的スナイパー「デューク東郷」は、東郷先生の名前からつけられたのである。戦国時代に一大産地となった堺の鉄炮づくりでは《分業制》が敷かれていたとの話題は1月掲載の「鉄炮鍛冶屋敷編」で書いた。実はこの分業制を劇画製作で初めて取り入れたのがさいとう・たかを氏とされる。脚本家には、さいとう氏の思いもよらない発想を期待。それをもとにさいとう氏が、コマ割りやセリフ、キャラクターの配置など「ネーム」と呼ばれる構成を担当。そして、作画スタッフらによる作画などへと流れていく。分業制で作品の完成度が高くなり、量産も可能になった。さいとう・プロとクレジットが入った作品には、その扉か裏ページに製作スタッフの名前が映画のエンドロールのように書かれている。堺市は、平成24年9月、さいとう・たかを氏に「名誉大使」を委嘱した。堺市の魅力創造や発信について助言してもらうことが目的。それが結実したのが『ゴルゴ13×堺市 さいとう・たかを劇画の世界』展だ。 「企画立ち上げの担当者が何度も何度も、さいとう・プロダクションや出版社と打ち合わせを重ね、ようやく令和3年11月からの開催が決まったんです。でも…」と語るのは現在同企画を担当する堺市広報戦略推進課の西堀賢一主査だ。さいとう氏は企画展開催の約1カ月半前、9月24日に84歳で死去した。常設展示は展望ロビー改修が終わる4月5日から再開。常設展示とは別に「特別企画展」は毎年、秋ごろに開催されている。(田所龍一)

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