【新聞に喝!】「古き良き日本」で何が悪いのか 日本学術機構代表理事・政治学者 岩田温

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道徳は教育可能なのか。これは深遠な哲学的問いだ。語学や数学ならば、基礎を教え込み、応用問題を解かせれば、生徒たちはそれなりの実力を身に付ける。だが、丁寧に教…

道徳は教育可能なのか。これは深遠な哲学的問いだ。語学や数学ならば、基礎を教え込み、応用問題を解かせれば、生徒たちはそれなりの実力を身に付ける。だが、丁寧に教え込めば道徳心が芽生えるというものではない。そもそも道徳は普遍化が困難だ。 「噓をつくな」という命題は一般的には道徳的だ。だが、暴漢が刃物を持って友人を追いかけてきたとしよう。自宅に匿(かくま)ってほしいと友人に嘆願された後、刃物を持った男に「ここに男が逃げ込まなかったか」と問われ、友人を匿った男が「そんな人はいない」と噓をつくのは過ちなのか。 ドイツの哲学者カントはこの場合であっても噓をついてはならぬと主張した。だが、日本には「噓も方便」との言葉もある。少し考えてみれば、道徳を教育する困難さは理解可能だ。だが、道徳教育を放棄してしまえばよいかと問えば、それはまた極端だろう。人間はよき逸話を知ると模倣したくなる性向を有している。よき存在に憧れる存在でもある。従って、偉人伝、よき逸話を教え込むことは全くの誤りとはいえない。何があったのかと社説を読み進めていくと「地いきの祭りやイベントに、どんなふうに参加していきたいかな」との一文が「日本で大切にされてきたものに、何があるかな」に書き換えられたという。郷土愛を扱う部分で取り上げられているのが「村祭りや姫路城、『米百俵』の逸話など『古き良き日本』の題材ばかりだ」とも非難する。 だが、あまりに的外れな批判ではないか。郷土愛についての理解が偏頗(へんぱ)なのである。郷土愛とは、単純に地域を愛することを意味してはいない。その地域に住んできた先祖に思いを致し、自分自身もその地域に生きることを誇りに感じてこそ郷土愛が涵養(かんよう)されたと解釈すべきだ。 評論家の江藤淳は、生きているわれわれが日本の国土を眺めるとき、見ている自分たちの視点がかつてわが国に住んだ人々の死者の視点と交錯していると喝破したことがある。われわれが郷土に愛を感じるとき、時間軸において垂直的な部分があるべきなのは当然だ。過去から繫(つな)がっている現在を感じるとき、精神的な愛情は深まるからだ。.

道徳は教育可能なのか。これは深遠な哲学的問いだ。語学や数学ならば、基礎を教え込み、応用問題を解かせれば、生徒たちはそれなりの実力を身に付ける。だが、丁寧に教え込めば道徳心が芽生えるというものではない。そもそも道徳は普遍化が困難だ。 「噓をつくな」という命題は一般的には道徳的だ。だが、暴漢が刃物を持って友人を追いかけてきたとしよう。自宅に匿(かくま)ってほしいと友人に嘆願された後、刃物を持った男に「ここに男が逃げ込まなかったか」と問われ、友人を匿った男が「そんな人はいない」と噓をつくのは過ちなのか。 ドイツの哲学者カントはこの場合であっても噓をついてはならぬと主張した。だが、日本には「噓も方便」との言葉もある。少し考えてみれば、道徳を教育する困難さは理解可能だ。だが、道徳教育を放棄してしまえばよいかと問えば、それはまた極端だろう。人間はよき逸話を知ると模倣したくなる性向を有している。よき存在に憧れる存在でもある。従って、偉人伝、よき逸話を教え込むことは全くの誤りとはいえない。何があったのかと社説を読み進めていくと「地いきの祭りやイベントに、どんなふうに参加していきたいかな」との一文が「日本で大切にされてきたものに、何があるかな」に書き換えられたという。郷土愛を扱う部分で取り上げられているのが「村祭りや姫路城、『米百俵』の逸話など『古き良き日本』の題材ばかりだ」とも非難する。 だが、あまりに的外れな批判ではないか。郷土愛についての理解が偏頗(へんぱ)なのである。郷土愛とは、単純に地域を愛することを意味してはいない。その地域に住んできた先祖に思いを致し、自分自身もその地域に生きることを誇りに感じてこそ郷土愛が涵養(かんよう)されたと解釈すべきだ。 評論家の江藤淳は、生きているわれわれが日本の国土を眺めるとき、見ている自分たちの視点がかつてわが国に住んだ人々の死者の視点と交錯していると喝破したことがある。われわれが郷土に愛を感じるとき、時間軸において垂直的な部分があるべきなのは当然だ。過去から繫(つな)がっている現在を感じるとき、精神的な愛情は深まるからだ。

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