欧州で進む右傾化は、欧州連合(EU)域内の大国にも広がっていることを見せつけた。政権協議を急ぎ、内政はもとより地域安定に寄与することが求められる。溝が深まる米国との向き合い方も試される。 ドイツ連邦議会(下院)選挙は、メルケル前首相が所属...
ドイツ連邦議会(下院)選挙は、メルケル前首相が所属した最大野党の保守、キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)が第1党となった。4年ぶりの政権奪還となる。次期首相はメルツCDU党首の就任が確実視される。単独過半数には届かず、SPDと2党連立政権を目指す考えを示した。迅速な政権発足を目指すが、移民政策などを巡り連立は難航する可能性がある。AfDとの連立は否定した。 AfDは社会の反移民感情をすくい取る形で議席数を伸ばした。ドイツに大量の難民が流入し、社会の混乱につながった。旧東ドイツ地域は旧西ドイツ地域との経済格差が残る。難民が優先されているとの根強い不満が支持を押し上げた。分断が進む。右派の伸長に、ドイツ社会には不安が広がっている。 CDU・CSUも、メルケル氏が進めた寛容な移民政策からの転換を図る。メルツ氏は恒常的な国境管理や不法移民の強制送還の強化を掲げた。選挙前には、移民政策の厳格化を求める決議案を下院に提出し、AfDの支持を得て可決されている。移民排斥を掲げて急速に台頭するAfDに対抗し、保守層の取り込みを狙ったとされる。 ドイツは戦後、ナチスの過去を反省し、極右勢力との協力はタブーとされてきた。AfDと手を組んだことは党内外から非難され、抗議デモが広がった。政治的発言を控えてきたメルケル氏は異例の声明で批判している。SPDの反発も強く、政権参加に慎重な一因となっている。 ドイツは景気低迷が長引いている。2021年12月に発足したSPDなど3党連立政権は財政や経済、エネルギー政策を巡る内部対立が頻発し、昨年11月に崩壊した。ショルツ氏は今年9月に予定された総選挙の前倒しに踏み切った。ドイツはフランスとEUのけん引役を担う。しかし、ショルツ政権下では独仏の連携不足が指摘された。フランス政治も混乱が続いているが、関係の再構築が期待される。 トランプ米大統領はEUへの反発や欧州軽視の姿勢を見せる。ロシアとウクライナの戦争終結へ米ロ主導で交渉が進む。一方、欧州各国も停戦後のウクライナ派兵のほか、北大西洋条約機構(NATO)加盟国の防衛費大幅増額の財源、移民政策など考え方の違いがある。欧州の結束へドイツの役割は大きい。.
ドイツ連邦議会(下院)選挙は、メルケル前首相が所属した最大野党の保守、キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)が第1党となった。4年ぶりの政権奪還となる。次期首相はメルツCDU党首の就任が確実視される。単独過半数には届かず、SPDと2党連立政権を目指す考えを示した。迅速な政権発足を目指すが、移民政策などを巡り連立は難航する可能性がある。AfDとの連立は否定した。 AfDは社会の反移民感情をすくい取る形で議席数を伸ばした。ドイツに大量の難民が流入し、社会の混乱につながった。旧東ドイツ地域は旧西ドイツ地域との経済格差が残る。難民が優先されているとの根強い不満が支持を押し上げた。分断が進む。右派の伸長に、ドイツ社会には不安が広がっている。 CDU・CSUも、メルケル氏が進めた寛容な移民政策からの転換を図る。メルツ氏は恒常的な国境管理や不法移民の強制送還の強化を掲げた。選挙前には、移民政策の厳格化を求める決議案を下院に提出し、AfDの支持を得て可決されている。移民排斥を掲げて急速に台頭するAfDに対抗し、保守層の取り込みを狙ったとされる。 ドイツは戦後、ナチスの過去を反省し、極右勢力との協力はタブーとされてきた。AfDと手を組んだことは党内外から非難され、抗議デモが広がった。政治的発言を控えてきたメルケル氏は異例の声明で批判している。SPDの反発も強く、政権参加に慎重な一因となっている。 ドイツは景気低迷が長引いている。2021年12月に発足したSPDなど3党連立政権は財政や経済、エネルギー政策を巡る内部対立が頻発し、昨年11月に崩壊した。ショルツ氏は今年9月に予定された総選挙の前倒しに踏み切った。ドイツはフランスとEUのけん引役を担う。しかし、ショルツ政権下では独仏の連携不足が指摘された。フランス政治も混乱が続いているが、関係の再構築が期待される。 トランプ米大統領はEUへの反発や欧州軽視の姿勢を見せる。ロシアとウクライナの戦争終結へ米ロ主導で交渉が進む。一方、欧州各国も停戦後のウクライナ派兵のほか、北大西洋条約機構(NATO)加盟国の防衛費大幅増額の財源、移民政策など考え方の違いがある。欧州の結束へドイツの役割は大きい。
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