現在の市場価格は、米連邦準備制度理事会(FRB)が6月中旬の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で短期金利の引き下げを開始し、年末までにフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を75ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)引き下げ1%とすることを織り込んでいる。
現在の市場価格は、米連邦準備制度理事会(FRB)が6月中旬の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で短期金利の引き下げを開始し、年末までにフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を75ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)引き下げ1%とすることを織り込んでいる。 しかし先週、パウエルFRB議長はこの見通しを否定した。トランプ政権による関税政策は物価を押し上げる一方で成長を抑制し、完全雇用と物価安定という2大目標からFRBを乖離(かいり)させる恐れがあるという。「今年の残り期間は、われわれの目標から乖離していくことになるだろう」と同氏は述べた。 米国による関税の急激かつ想定外の引き上げは前例のないもので、対応が困難だ。通商政策の方向性が定まらない中では金融政策の見通しも立てにくい。関連記事: 通商政策の転換は、米国の潜在成長率を短期・長期の両面で損なう。輸入物価の上昇により、製造業はサプライチェーンの再構築を迫られ、短期的に非効率が生じる。長期的には、比較優位に欠ける保護主義市場向けの生産にシフトし、中国など報復関税を課す国への輸出が減少する。 また、労働力人口の減少が経済活動を抑制する。国境での拘束件数の急減は、移民流入の実質的な停止を示唆しており、高水準の強制送還も生産性に悪影響を及ぼす。特に建設や農業など、移民に大きく依存する産業では顕著だ。 GDP成長率が低下しても、労働市場に十分な緩みが生じない可能性があるため、追加の金融緩和が実施されにくくなる。今四半期には実質GDP成長が急低下すると予想されているが、失業率は4.
2%と昨年夏とほぼ同水準にとどまっている。 インフレ率がFRBの目標である2%を5年連続で上回る見通しの中、インフレ期待の制御が効かなくなる事態は何としても避けなければならない。インフレ期待が解き放たれれば、インフレ抑制にかかるコストは極めて高くなる。 ミシガン大学の調査によれば、長期的なインフレ期待は急上昇しているが、ニューヨーク連銀の調査やインフレ連動債(TIPS)に基づく期待インフレ率は安定しており、全体としてはまだコントロール可能な状況にある。しかし、FRBの行動はインフレに直接影響を及ぼすため、対応には慎重さが求められる。 トランプ大統領によるFRB批判も、慎重姿勢の一因となる。もしFRBが利下げに動き、それが政権の圧力に屈したと市場に解釈されれば、連邦準備制度の信頼性が損なわれ、インフレ期待が上昇する恐れがある。 FRBの動きは市場の予想よりも鈍くなる可能性が高い。通商政策を含めた不確実性が高いため、物価安定と雇用支援のどちらを優先すべきかの判断が難しく、しばらくは様子見が続くだろう。 ただし、雇用情勢が急激に悪化した場合、FRBは25bpの利下げでは不十分と判断し、より大胆な措置を取る可能性がある。注目すべき指標は雇用者数ではなく「失業率」であり、これが4.5%を上回れば、失業率が過去1年における最低値から0.5ポイント以上上昇した場合、景気後退入りを示唆するという「サーム・ルール」が発動され、景気後退の警告となる。 サーム・ルールは昨年は誤作動だったとされたが、当時は労働力人口が急増していたことが失業率上昇の原因だった。今年は労働力人口の伸びがほとんどなく、失業率の上昇は雇用減と解雇増によると考えられるため、より信頼性の高いシグナルになる。(ニューヨーク連銀の前総裁、ウィリアム・ダドリー氏はブルームバーグ・オピニオンのコラムニストです。このコラムの内容は、必ずしも編集部やブルームバーグ・エル・ピー、オーナーらの意見を反映するものではありません)This column reflects the personal views of the author and does not necessarily reflect the opinion of the editorial board or Bloomberg LP and its owners.
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