半導体および電子部品のパッケージング技術と半導体パッケージをプリント基板に接続する技術(実装技術、あるいはボードアセンブリ技術)の研究開発成果を発表する世界最大の国際学会「The 2025 IEEE 75th Electronic Components and Technology Conference」(ECTC 2025)が米国テキサス州ダラスのリゾートホテル「ゲイロードテキサスリゾートアンドコンベンションセンター」で開催中だ。
注目発表は分類の都合から、分野別テーマを「高性能コンピューティング」、「ハイブリッド接合」、「放熱/冷却」、「自動車/高信頼パッケージ」、「大型パッケージ」、「ガラス基板」、「マシンラーニング/AIの活用」、「光電融合」に区分けした。技術講演セッションのテーマとは合致していないので、あらかじめ了承されたい。本コラムの前回では分野別テーマの中から、「高性能コンピューティング」の注目発表だけを報告した。今回は「ハイブリッド接合」以降の注目発表をご紹介する。 ハイブリッド接合は、研究開発が極めて活発であり、発表件数が最も多い分野に見える。ここでは12件の注目発表を取り上げた。まずTSMCが、次世代のAIサーバーに向けたシステムオンウェハ技術「SoW-X」の開発成果を披露する。それからSK-hynixが3次元積層メモリパッケージにおける無機絶縁材料ベースの裏面再配線層について電気的性質と信頼性を報告する。 Samsung Electronicsは、2μmピッチ接続のD2WハイブリッドCu接合とウェハ再構成プロセスによる3次元集積技術を発表する。続いてIntelが1μmピッチのD2Wハイブリッド接合と接続ビア構成の工夫による最適な電源供給手法を解説する。 imecは、Cu-Mn合金シードによる自己成長バリア金属を活用した400nmピッチのW2Wハイブリッド接合技術を発表する。ソニーセミコンダクタソリューションズは、W2W2W接合プロセスを、DNN回路付きの1/1.
3型サイズ5,000万画素CMOSイメージセンサーに適用してみせた。 Samsungは、ハイブリッド接合におけるCu表面トポロジーの制御用にウェハレベルの原子層エッチングプラットフォームを開発した。Micron Technologyは、リサイクル可能なキャリアシステムを導入した先端メモリ向けW2W接合技術を報告する。「放熱/冷却」分野では、TSMCが将来の高性能コンピューティングを阻む「熱の壁」をSoIC冷却スタック技術によって緩和する手法を発表する。同社はまた、高性能2.5次元CoWoS-Rパッケージ開発におけるパッケージとシステムを統合する放熱ソリューションの進化について述べる。同社はさらに、シリコン直接液体冷却を組み込んだCoWoSプラットフォームを報告する。 IBMは、有機材料フリップチップパッケージのヒートスプレッダとしてグラファイトシートを埋め込む技術を開発した。Georgia Institute of Technologyは、ステップ高さが異なるHBMとGPUを集積したモジュールのマイクロ流体冷却技術について述べる。Cisco Systemsは、高性能チップの集積化による熱機械的な安定性を、複雑なシステム構造が引き起こすストレスから論じる。imecは、裏面電源供給の発熱がメモリとロジックの3次元集積に与える影響を報告する。「自動車/高信頼パッケージ」分野では、Cruise LLCがレベル4の自動運転に向けた、5nm液冷AIプロセッサのAEC認証拡張を論じる。電気自動車と自動運転技術の長期信頼性を担保するためには、既存のAEC試験を拡張する必要があるとする。 NXP Semiconductorsは、自動車向けFOWLPで製品水準の信頼性を達成するチップ・パッケージ相互作用の課題と対策を述べる。同社はまた、自動車プロセッサおよびエッジプロセッサに向けたチップレットパッケージを報告する。そして自動車用途を想定した振動試験によってモジュール信頼性試験とボード信頼性試験の隔たりを埋める工夫をDelft University of Technologyと共同で発表する。「大型パッケージ」ではTSMCが、大型CoWoS-Rパッケージに向けたパッケージの反り低減技術を報告する。続いてレゾナックが、低温はんだと12cm角の大型2.5次元パッケージを組み合わせたプロセスを開発して信頼性を検査した結果を発表する。「ガラス基板」に関する発表は、前回に比べると大きく増加したように感じる。ディスコは、ガラスコアの先端パッケージ基板における、ダイシング後のダイ強度を異なるダイシング手法で比較した結果を報告する。大日本印刷は、ガラスコア基板に形成したサブ2μm幅の微細配線を基本的な伝送特性から評価した。同社はまた、熱ストレス下で長期信頼性を維持するガラスコア基板の開発成果を報告する。Corningは、コパッケージ光電子回路に向けたガラス基板および配線の製造技術を述べる。Unimicron Technologyは、ガラスコア基板と有機コア基板を比較した結果を報告する。「マシンラーニング/AIの活用」では、パッケージの反りに関する設計マージンの予測、チップレットの設計高速化、外観検査の効率化、マルチドメインの電源インピーダンス推定などにマシンラーニングを活用した事例が続出する。SandiskとWestern Digitalの共同チームは、マシンラーニングの活用によってNANDフラッシュパッケージの反りと設計余裕を予測した。MITとIBMの共同チームは、自動微分演算によるチップレットの高速設計手法を報告する。Institute of Microelectronics A*STARは、生成AIとディープラーニングを利用してHBMバンプの外観検査を効率化するフレームワークを提案する。光回路と電子回路を集積化する「光電融合」では、同一のパッケージに光回路と電子回路を収容する「コパッケージ型」と呼ばれる手法の発表が目立つ。電子回路ダイを内蔵するパッケージ内で光電変換を実施し、光ファイバアレイを介して超高速光信号を外部とやり取りする。Intelは、EMIB技術を導入したファイバベースのコパッケージ型光電集積化パッケージの組み立てと性能、信頼性を解説する。TSMCは、独自開発による「コンパクトユニバーサルフォトニックエンジン」の光電特性を報告する。NVIDIAは、シングルモードファイバだけで構成したコパッケージ型光回路を開発した。コストと複雑さ、性能のバランスを最適化できるとする。
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