ハーレーダビッドソンの進化した「ヘリテイジ クラシック」の魅力とは。河西啓介がリポートする。
想像以上に軽やかでスポーティ いざ試乗してみよう。「ドッ、ドドッ、ドッ、ドドッ」というハーレー独特のアイドリングを奏でるビッグツインは、アクセルを開けると弾み車がまわるようにクランクを回転させ、ドライブシャフトを介して後輪を駆動し、地面を蹴とばすようにぐいぐいと車体を前に押し出す。 この“40km/hでも気持ちいい”感覚こそがハーレーの愉しさであり、現行ラインナップの中でもヘリテイジ クラシックはその“らしさ”を色濃く感じさせる一台だ。 一方で重厚なスタイルから受ける印象以上に、軽快な身のこなしは意外性がある。ヘリテイジ クラシックのホイールサイズは前後16インチ、タイヤ幅はフロント130/リア150とかなり細身。 クラシックな外観に合わせたセレクトと思われるが、低重心とナローなタイヤが相まって、走りは想像以上に軽やかでスポーティだ。 今回の試乗は横浜市街地が中心だったが、首都高で短時間ながら高速クルーズも試した。高速域では大型のウインドシールドの効果を感じる。 ちなみにこのシールドは取り外し可能なデタッチャブルタイプで、用途や気分に応じたセッティングが可能だ。 2025年モデルでは、ハンドルバーのボタン操作で「ロード」「スポーツ」「レイン」から選べるライディングモードが新たに備わった。エンジン出力特性やABS、トラクションコントロールの介入レベルが切り替わる仕組みで、いまや多くの バイク が標準装備する機能だが、ハーレーにとっては大きな革新といえる。 あえて反応の穏やかなレインモードを選び、クルーズコントロールを作動させ、右手のアクセル操作をフリーにして走っていると、熟成されたソフテイル・サスペンションのもたらす快適さともあいまって、その安楽さと心地よさにいつまでも浸っていたくなってしまう。 見た目はレザー風バッグ風だが、ハードフレームで防水仕様のサドルバッグの使い勝手もよく、ツーリング用途はもちろん、日常使いのバッグ代わりとしても重宝するだろう。 “使えるクラシック”であるということ、それこそヘリテイジ クラシックの大きな魅力なのだと感じた。 ▲次ページ:「古き良きハーレーの進化」 【ハーレーダビッドソン関連記事】 文・河西啓介 写真・安井宏充(Weekend.
) 編集・稲垣邦康(GQ)
