これからの時代に「稼げる」のはどんな仕事か。文筆家の御田寺圭さんは「米国ではブルーカラーが高級取りになっていく現象が起きている。この流れは日本にも波及してくるだろう」という――。
すでにその兆候はある。統計的に見ても、日本の労働市場はいま名目上「空前の売り手市場」となっているわけだが、その内実を詳しく見るとその「売り手市場」を支えているのは主として現場系の求人数であり、知的階級の人たちが就きたがる職業つまり一般事務職のカテゴリについて「買い手市場」が依然として深刻化している。 AIに奪われる見込みが当面のところない仕事、つまり土木とか建設とか配管とかそういった現場系技術職は、空前の人手不足と需要逼迫が後押しする形でますます稼げる仕事になっている。将来的にはロボット技術の発展がこうした技術職にだって及んでくるだろうが、抽象的な記号のやりとりに終始する知的労働とは異なり肉体労働は一朝一夕にはいかない。数値化困難な人間の手先による感覚的な技術体系を多く含んでおり、また過酷な労働環境下ではロボットのメンテナンスコストも高まるためだ。漸次的には進んでいくだろうが、現場系技術職をロボットが完全に代替するのはまだ相当の時間がかかるだろう。 なんにせよ時代の流れは完全にブルーカラーに傾いていて、これから私たちの暮らしを支える“資本”になるのは「お勉強の得意さ」から「身体の丈夫さ」ついでに「ハキハキした受け答え」といった身体的なものに変わっていくことになる。当然ながらこの流れは日本にも波及してくる。.
すでにその兆候はある。統計的に見ても、日本の労働市場はいま名目上「空前の売り手市場」となっているわけだが、その内実を詳しく見るとその「売り手市場」を支えているのは主として現場系の求人数であり、知的階級の人たちが就きたがる職業つまり一般事務職のカテゴリについて「買い手市場」が依然として深刻化している。 AIに奪われる見込みが当面のところない仕事、つまり土木とか建設とか配管とかそういった現場系技術職は、空前の人手不足と需要逼迫が後押しする形でますます稼げる仕事になっている。将来的にはロボット技術の発展がこうした技術職にだって及んでくるだろうが、抽象的な記号のやりとりに終始する知的労働とは異なり肉体労働は一朝一夕にはいかない。数値化困難な人間の手先による感覚的な技術体系を多く含んでおり、また過酷な労働環境下ではロボットのメンテナンスコストも高まるためだ。漸次的には進んでいくだろうが、現場系技術職をロボットが完全に代替するのはまだ相当の時間がかかるだろう。 なんにせよ時代の流れは完全にブルーカラーに傾いていて、これから私たちの暮らしを支える“資本”になるのは「お勉強の得意さ」から「身体の丈夫さ」ついでに「ハキハキした受け答え」といった身体的なものに変わっていくことになる。当然ながらこの流れは日本にも波及してくる。
