高市早苗首相の「存立危機事態」発言を巡り、日中間の緊張が高まる中、台湾の頼清徳政権が中国の複合的な対日圧力への批判を強めている。一方、中国国民党内からは高市氏を批判する声も上がっている。
【台北=西見由章】台湾有事は「存立危機事態」になり得るとした 高市早苗 首相の国会答弁を巡って日中間の緊張が高まる中、台湾の頼清徳政権は中国の「複合的」な対日圧力への批判を強めている。中国の軍事的圧力を受ける台湾当局は日米などと協力して中国を抑止したい考えで、高市氏の発言を歓迎する立場だ。中国江蘇省の海事当局は15日、沿海の黄海中部で実弾射撃訓練を実施するとして17~19日に船舶の進入禁止海域を設けた。台湾側が指摘する「複合的な攻撃」には、中国政府による日本渡航の自粛や留学の「慎重な検討」の呼びかけに加え、こうした軍事行動も含まれるとみられる。一方、対中融和路線の最大野党、中国国民党の中でも統一志向の強い人々からは、高市氏に批判的な声も上がっている。 元党主席(党首)の洪秀柱氏は15日、高市氏の国会答弁を「(中国への)挑発であるだけでなく台湾を危機の瀬戸際に追い込むものだ」とSNSで非難。「いかなる外部勢力も中国の核心的利益に挑戦すれば必ず失敗する」と中国側の主張をそのまま代弁した。 また総統退任後にたびたび中国を訪れるなど対中傾斜を強めている馬英九元総統は「日本政府の軽率な言行を歓迎しない」と批判。「両岸(中台)問題は外国に介入させてはならない。両岸の中国人は不一致を平和的に解決できる」と訴えた。.
【台北=西見由章】台湾有事は「存立危機事態」になり得るとした高市早苗首相の国会答弁を巡って日中間の緊張が高まる中、台湾の頼清徳政権は中国の「複合的」な対日圧力への批判を強めている。中国の軍事的圧力を受ける台湾当局は日米などと協力して中国を抑止したい考えで、高市氏の発言を歓迎する立場だ。中国江蘇省の海事当局は15日、沿海の黄海中部で実弾射撃訓練を実施するとして17~19日に船舶の進入禁止海域を設けた。台湾側が指摘する「複合的な攻撃」には、中国政府による日本渡航の自粛や留学の「慎重な検討」の呼びかけに加え、こうした軍事行動も含まれるとみられる。一方、対中融和路線の最大野党、中国国民党の中でも統一志向の強い人々からは、高市氏に批判的な声も上がっている。 元党主席(党首)の洪秀柱氏は15日、高市氏の国会答弁を「(中国への)挑発であるだけでなく台湾を危機の瀬戸際に追い込むものだ」とSNSで非難。「いかなる外部勢力も中国の核心的利益に挑戦すれば必ず失敗する」と中国側の主張をそのまま代弁した。 また総統退任後にたびたび中国を訪れるなど対中傾斜を強めている馬英九元総統は「日本政府の軽率な言行を歓迎しない」と批判。「両岸(中台)問題は外国に介入させてはならない。両岸の中国人は不一致を平和的に解決できる」と訴えた。
