日本各地に広がる銅線などの金属窃盗は、欧米でも深刻な問題になっている。電線や信号ケーブルが遮断され、電車の遅れや電話の不通が続出。人命にかかわる事態に発展し、…
英は10年間で約8300億円の被害報告書によると、英中部ドンカスターでは2022年、4日間で160カ所のマンホールが盗まれる事件が発生した。このほか、金属の傾斜台がなくなって車いすが立ち往生したり、病院が停電になったりしたケースもあった。最近は各地の教会で銅板の屋根が盗まれているという。 盗難は17年、中国が外国ごみ輸入禁止策を発表し、廃金属輸入を規制した際にいったん減少したが、国際的な銅価格の上昇で再び増えている。報告書は英国内で約60の窃盗集団が暗躍しており、生活苦で窃盗に手を染める個人も増えていると指摘した。 フランスでも被害が広がる。昨年春には北部で送電線が1キロにわたって切断され、観光列車が運行できなくなった。電話線の遮断で村民が外部と通信できなくなり、高齢者が孤立したこともある。仏通信最大手オレンジは昨年、国内で1200キロ分の電線が盗まれ、インターネットや電話の不通を招いたと発表した。仏公共放送によると、銅1トンは現在、8200ユーロ(約134万円)で取引され、主に外国に転売されている。3年間で価格は約4割上がり、犯罪増加につながったとしている。仏南部では1月、警察が約200人を動員して一斉摘発を行い、窃盗グループの十数人を逮捕。8トンの銅線を押収した。 交通網への影響も深刻だ。仏紙ルモンドによると、仏国鉄では22年、銅線盗難によって4万台以上の列車の運行に障害が出て、2000万ユーロ(約33億円)の損失が出た。ドイツでも、3千台以上の列車の遅れを招いたとしている。銅線盗難は、米国やカナダでも続出している。(三井美奈).
英は10年間で約8300億円の被害報告書によると、英中部ドンカスターでは2022年、4日間で160カ所のマンホールが盗まれる事件が発生した。このほか、金属の傾斜台がなくなって車いすが立ち往生したり、病院が停電になったりしたケースもあった。最近は各地の教会で銅板の屋根が盗まれているという。 盗難は17年、中国が外国ごみ輸入禁止策を発表し、廃金属輸入を規制した際にいったん減少したが、国際的な銅価格の上昇で再び増えている。報告書は英国内で約60の窃盗集団が暗躍しており、生活苦で窃盗に手を染める個人も増えていると指摘した。 フランスでも被害が広がる。昨年春には北部で送電線が1キロにわたって切断され、観光列車が運行できなくなった。電話線の遮断で村民が外部と通信できなくなり、高齢者が孤立したこともある。仏通信最大手オレンジは昨年、国内で1200キロ分の電線が盗まれ、インターネットや電話の不通を招いたと発表した。仏公共放送によると、銅1トンは現在、8200ユーロ(約134万円)で取引され、主に外国に転売されている。3年間で価格は約4割上がり、犯罪増加につながったとしている。仏南部では1月、警察が約200人を動員して一斉摘発を行い、窃盗グループの十数人を逮捕。8トンの銅線を押収した。 交通網への影響も深刻だ。仏紙ルモンドによると、仏国鉄では22年、銅線盗難によって4万台以上の列車の運行に障害が出て、2000万ユーロ(約33億円)の損失が出た。ドイツでも、3千台以上の列車の遅れを招いたとしている。銅線盗難は、米国やカナダでも続出している。(三井美奈)
産経 サンケイ 新聞 ニュース 速報 政治 経済 社会 国際 スポーツ エンタメ
