首位の町田が熊本に敵地で3―0と快勝し、2位以上を確定させてクラブ創設35年目でJ1初昇格を決めた。J1初昇格は17年の長崎以来。12年のJリーグ参戦後、18年にはIT大手「サイバーエージェント」グ
ループ入りすると環境面が改善。青森山田高を7度日本一に導いた黒田剛監督(53)を今季招へいして悲願を達成した。アマチュアからプロ監督に転向1年でJ1にけん引した名将は、変わることのない指導法などを本紙に語った。残り3戦で勝ち点を78に伸ばし、2位の清水と同8差。29日のホーム・金沢戦で勝利すれば、J2初優勝も決まる。 約400人のサポーターからゴール裏に響いた「J1町田」コール。28年率いた青森山田高を離れ、プロの世界に飛び込んだ黒田監督は勝利の瞬間、目を潤ませて両手を突き上げた。「J2優勝の目標はまだ達成していない」と胴上げは辞退。「この1週間は生きた心地がしなかった。クラブOB、関係者、皆の願い。歴史を塗り替えられたことに感謝したいし、うれしい。プロ1年目の監督の言うことを誠実に受け止めてチャレンジしてくれた、ついてきてくれたことに感謝」。チームの一人一人と熱い抱擁や握手を交わした。 重い空気を打ち破ったのは、青森山田高でも指導した“教え子コンビ”の先制点だった。前半44分、DF藤原優大(21)のパスをMF宇野禅斗(19)が鋭い一撃で突き刺した。宇野は「恩返しができた」と安ど。指揮官も「宇野のミドルで目が覚めたように後半はよくやってくれた」と笑った。熊本のパスワークを前にしても、ベースの「勝つ=守れる」を実践。球際の強さや豊富な運動量を武器に3発零封で2位以内を確定させた。 18年に「サイバーエージェント」が経営権を取得し、豊富な資金力でハード面は見違えた。J1ライセンス取得に向け、21年5月に町田GIONスタジアムの観客席を1万席から1万5000席に増設。22年は約8億円を投資し、食堂やジムなどがそろうクラブハウスと天然芝グラウンドが併設された練習場が完成。在籍7年目の主将DF奥山政幸(30)は「こんな環境でやっていいのかなって。一気に変化した」と感謝する。 選手補強は、サイバーエージェントがトップスポンサーとなった今季、一変した。陣頭指揮を執り始めた藤田晋社長(50)は“J1水準”の「昇格にふさわしい予算をかけた」と話す。19人が新加入。チーム最多18得点のブラジル人FWエリキ(29)ら強力助っ人を獲得。黒田監督の掲げる走るサッカーを遂行すべく、U―22日本代表FW藤尾翔太(22)ら有望な若手も加入。51得点、50失点でJ215位と低迷した昨季から攻守ともに躍進した。〇…今季限りで引退する元日本代表DF太田宏介(36)が、J1昇格を喜んだ。熊本から帰京後に取材対応。町田市出身で下部組織からプレーしていたクラブの昇格に貢献し「自分の愛するクラブで今まで見たことのなかった景色を見ることができた。目標を成し遂げられてすごくうれしい」と笑った。また、青森山田高出身で、今季途中に東京Vから加入したMFバスケスバイロン(23)も「黒田監督がいることが移籍の決め手だった。信じてよかった」と笑顔で振り返った。 ◆FC町田ゼルビア ゼルビアは東京・町田市の樹・ケヤキ「zelkova」(ゼルコヴァ)と、同市の花・サルビア「salvia」を合わせた造語。1989年に創設したFC町田トップが前身。98年にFC町田ゼルビアと改称。2012年にJリーグ参入。18年に株式会社サイバーエージェントグループ入り。19年9月にJ1ライセンス交付。チームマスコットはゼルビー。本拠地は町田GIONスタジアム(1万5320人収容)。.
ループ入りすると環境面が改善。青森山田高を7度日本一に導いた黒田剛監督(53)を今季招へいして悲願を達成した。アマチュアからプロ監督に転向1年でJ1にけん引した名将は、変わることのない指導法などを本紙に語った。残り3戦で勝ち点を78に伸ばし、2位の清水と同8差。29日のホーム・金沢戦で勝利すれば、J2初優勝も決まる。 約400人のサポーターからゴール裏に響いた「J1町田」コール。28年率いた青森山田高を離れ、プロの世界に飛び込んだ黒田監督は勝利の瞬間、目を潤ませて両手を突き上げた。「J2優勝の目標はまだ達成していない」と胴上げは辞退。「この1週間は生きた心地がしなかった。クラブOB、関係者、皆の願い。歴史を塗り替えられたことに感謝したいし、うれしい。プロ1年目の監督の言うことを誠実に受け止めてチャレンジしてくれた、ついてきてくれたことに感謝」。チームの一人一人と熱い抱擁や握手を交わした。 重い空気を打ち破ったのは、青森山田高でも指導した“教え子コンビ”の先制点だった。前半44分、DF藤原優大(21)のパスをMF宇野禅斗(19)が鋭い一撃で突き刺した。宇野は「恩返しができた」と安ど。指揮官も「宇野のミドルで目が覚めたように後半はよくやってくれた」と笑った。熊本のパスワークを前にしても、ベースの「勝つ=守れる」を実践。球際の強さや豊富な運動量を武器に3発零封で2位以内を確定させた。 18年に「サイバーエージェント」が経営権を取得し、豊富な資金力でハード面は見違えた。J1ライセンス取得に向け、21年5月に町田GIONスタジアムの観客席を1万席から1万5000席に増設。22年は約8億円を投資し、食堂やジムなどがそろうクラブハウスと天然芝グラウンドが併設された練習場が完成。在籍7年目の主将DF奥山政幸(30)は「こんな環境でやっていいのかなって。一気に変化した」と感謝する。 選手補強は、サイバーエージェントがトップスポンサーとなった今季、一変した。陣頭指揮を執り始めた藤田晋社長(50)は“J1水準”の「昇格にふさわしい予算をかけた」と話す。19人が新加入。チーム最多18得点のブラジル人FWエリキ(29)ら強力助っ人を獲得。黒田監督の掲げる走るサッカーを遂行すべく、U―22日本代表FW藤尾翔太(22)ら有望な若手も加入。51得点、50失点でJ215位と低迷した昨季から攻守ともに躍進した。〇…今季限りで引退する元日本代表DF太田宏介(36)が、J1昇格を喜んだ。熊本から帰京後に取材対応。町田市出身で下部組織からプレーしていたクラブの昇格に貢献し「自分の愛するクラブで今まで見たことのなかった景色を見ることができた。目標を成し遂げられてすごくうれしい」と笑った。また、青森山田高出身で、今季途中に東京Vから加入したMFバスケスバイロン(23)も「黒田監督がいることが移籍の決め手だった。信じてよかった」と笑顔で振り返った。 ◆FC町田ゼルビア ゼルビアは東京・町田市の樹・ケヤキ「zelkova」(ゼルコヴァ)と、同市の花・サルビア「salvia」を合わせた造語。1989年に創設したFC町田トップが前身。98年にFC町田ゼルビアと改称。2012年にJリーグ参入。18年に株式会社サイバーエージェントグループ入り。19年9月にJ1ライセンス交付。チームマスコットはゼルビー。本拠地は町田GIONスタジアム(1万5320人収容)。
