男らしさの押しつけに抵抗したカート・コバーンを振り返る 花柄のドレスで表紙を飾ったことも

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男らしさの押しつけに抵抗したカート・コバーンを振り返る 花柄のドレスで表紙を飾ったことも
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ハリー・スタイルズがグッチのドレスを着てヴォーグ誌の表紙を飾り物議を醸した2022年よりもずっと以前、もうひとりの音楽とスタイルのアイコンが二元的なファッションの規範に反旗を翻した。

(CNN) ハリー・スタイルズがグッチのドレスを着てヴォーグ誌の表紙を飾り物議を醸した2022年よりもずっと以前、もうひとりの音楽とスタイルのアイコンが二元的なファッションの規範に反旗を翻した。 1993年、ニルヴァーナのフロントマン、カート・コバーンは青い花柄のドレスでザ・フェイス誌の表紙を飾った。黒いアイライナーをにじませ、片目がブロンドの乱れた髪で覆われたコバーンは「ニルヴァーナ:キング・カートの宮殿」という見出しの横で、何気なく読者を見つめていた。 このイメージは、コバーンのひげや剥げた赤いネイル、タバコ、そして華奢(きゃしゃ)な指輪といった、従来の男性らしさと女性らしさの要素を融合させたものだった。「キング」という言葉と組み合わせられたことで、この中性的なイメージにはグランジの反抗的なエネルギーが凝縮されていた。グランジはロックンロールに荒々しくゆがんだ解釈を加えたもので、91年のアルバム「ネバーマインド」などのリリースで商業的な成功につながった。 ザ・フェイスの表紙を飾るカート・コバーン=1993年9月/Courtesy The Face グランジファッションは、X世代の不安と幻滅を捉え、80年代のグラムメタルで流行した手の込んだヘアスタイルや鮮やかな色彩、スパンデックスに対抗し、ありふれたものを擁護した。グランジは質素でだらしなかった。アーティストたちの髪はぼさぼさで、Tシャツに破れたジーンズ、リサイクルショップで見つかるようなだぼだぼのセーターを着てパフォーマンスした。シルエットをあいまいにすることで、より中性的な表現を可能にしたスタイルだった。 このサブカルチャーはランウェーにも反発。マーク・ジェイコブスがペリー・エリスのために発表した、グランジにインスパイアされた93年春夏コレクションと衝突したのだ。マーク・ジェイコブスはサンプルをコバーンとパートナーのコートニー・ラブに送ったが、カジュアルなつつましさをよしとする美意識が商品化されハイファッションとして宣伝されたことは、ホールのフロントウーマンでありグランジロックの女王であるラブには受け入れられなかった。WWD誌はそう報じている。 ラブは同誌に2010年のインタビューでこう語っている。「私たちがそれをどうしたと思う?」「燃やした。私たちはパンカーだったから、そういうのは好きじゃなかった」 ロックミュージックにおける男らしさの再解釈 ニルヴァーナのメンバーがメイクをしてドレスやスカート、ティアラを身につけたのは、厳格な男らしさを押し付ける文化や音楽シーンに抵抗していたからだ。1993年にコバーン、クリス・ノボセリック、デイブ・グロールがマドモアゼル誌に鮮やかなセーターとスカート代わりに巻いたスカーフで登場したのはその一例だ。 花柄のドレスを着てパフォーマンスをするカート・コバーン=1990年4月28日、マサチューセッツ州アマースト/Steve Double/Camera Press/Redux 「ドレスを着ることは、自分が望むだけ女性のようにいられることを示している。自分は異性愛者で、それは重要なことだ。でも、同性愛者だったとしても、それは問題ではない」とコバーンは同年、ロサンゼルス・タイムズ紙に語っている。 コバーンは、他の人々がより自由に自己表現でき、それを試せる場を作った、ロックンロールのアイコンたちの系譜に連なる最も新しい人物だった。クイーンのフロントマン、フレディ・マーキュリーがミュージックビデオ「自由への旅立ち」で披露した、ミニスカートとハイヒールにウィッグ、そして口ひげという象徴的な装いを思い出してほしい。 コバーンはロックミュージックにおける性差別に反対することも多く、自身のファンを遠ざけるリスクを冒してでも、差別に反対する姿勢を貫いた。ニルヴァーナの1992年のコンピレーションアルバム「インセスティサイド」のライナーノーツには、「あなたが同性愛者、肌の色の違う人々、あるいは女性を嫌っているなら、頼みがある。私たちを放っておいてくれ! ライブに来ないで、レコードも買わないで」と記されている。 コバーンの「演じるペルソナは、例えばドレスを着たりすることで、ロックミュージックの有害な男性性の演出に女性性を融合させることを可能にした」と、英リーズ大学でパフォーマンスとジェンダーを専門とするジャッキー・ウィルソン准教授はCNNに語った。「私たちの文化における男性性やシスジェンダーの男性の身体は、依然として非常に限定的で窮屈だ。コバーンは、他の男性パフォーマーが自分らしい真の表現を見つけ、それを演出できるようにした事例といえる」 コバーンのファッションとアイデンティティーをめぐってはネットで頻繁に議論が巻き起こる。しかし、ファッションと二元的なジェンダーを結びつける概念こそ、まさにコバーンがあらがっていたものだったことは記憶に値する。 コバーンは、服にジェンダーはなく、男性がドレスを着てもそれが本人の性的関心とは何の関係もないことをファッションで証明した。ザ・フェイスの表紙で着ていた青色のドレスは、かなり保守的で、古着のようで少々野暮ったかった。コバーンはそれをカジュアルに着ていただけで、大したことではなかった。大したことではないというメッセージを発していた。「誰もが何を着てもいい」と伝えていた。 ◇ 原文タイトル:Remember when Kurt Cobain spurned toxic masculinity in a dainty floral frock?(抄訳).

(CNN) ハリー・スタイルズがグッチのドレスを着てヴォーグ誌の表紙を飾り物議を醸した2022年よりもずっと以前、もうひとりの音楽とスタイルのアイコンが二元的なファッションの規範に反旗を翻した。 1993年、ニルヴァーナのフロントマン、カート・コバーンは青い花柄のドレスでザ・フェイス誌の表紙を飾った。黒いアイライナーをにじませ、片目がブロンドの乱れた髪で覆われたコバーンは「ニルヴァーナ:キング・カートの宮殿」という見出しの横で、何気なく読者を見つめていた。 このイメージは、コバーンのひげや剥げた赤いネイル、タバコ、そして華奢(きゃしゃ)な指輪といった、従来の男性らしさと女性らしさの要素を融合させたものだった。「キング」という言葉と組み合わせられたことで、この中性的なイメージにはグランジの反抗的なエネルギーが凝縮されていた。グランジはロックンロールに荒々しくゆがんだ解釈を加えたもので、91年のアルバム「ネバーマインド」などのリリースで商業的な成功につながった。 ザ・フェイスの表紙を飾るカート・コバーン=1993年9月/Courtesy The Face グランジファッションは、X世代の不安と幻滅を捉え、80年代のグラムメタルで流行した手の込んだヘアスタイルや鮮やかな色彩、スパンデックスに対抗し、ありふれたものを擁護した。グランジは質素でだらしなかった。アーティストたちの髪はぼさぼさで、Tシャツに破れたジーンズ、リサイクルショップで見つかるようなだぼだぼのセーターを着てパフォーマンスした。シルエットをあいまいにすることで、より中性的な表現を可能にしたスタイルだった。 このサブカルチャーはランウェーにも反発。マーク・ジェイコブスがペリー・エリスのために発表した、グランジにインスパイアされた93年春夏コレクションと衝突したのだ。マーク・ジェイコブスはサンプルをコバーンとパートナーのコートニー・ラブに送ったが、カジュアルなつつましさをよしとする美意識が商品化されハイファッションとして宣伝されたことは、ホールのフロントウーマンでありグランジロックの女王であるラブには受け入れられなかった。WWD誌はそう報じている。 ラブは同誌に2010年のインタビューでこう語っている。「私たちがそれをどうしたと思う?」「燃やした。私たちはパンカーだったから、そういうのは好きじゃなかった」 ロックミュージックにおける男らしさの再解釈 ニルヴァーナのメンバーがメイクをしてドレスやスカート、ティアラを身につけたのは、厳格な男らしさを押し付ける文化や音楽シーンに抵抗していたからだ。1993年にコバーン、クリス・ノボセリック、デイブ・グロールがマドモアゼル誌に鮮やかなセーターとスカート代わりに巻いたスカーフで登場したのはその一例だ。 花柄のドレスを着てパフォーマンスをするカート・コバーン=1990年4月28日、マサチューセッツ州アマースト/Steve Double/Camera Press/Redux 「ドレスを着ることは、自分が望むだけ女性のようにいられることを示している。自分は異性愛者で、それは重要なことだ。でも、同性愛者だったとしても、それは問題ではない」とコバーンは同年、ロサンゼルス・タイムズ紙に語っている。 コバーンは、他の人々がより自由に自己表現でき、それを試せる場を作った、ロックンロールのアイコンたちの系譜に連なる最も新しい人物だった。クイーンのフロントマン、フレディ・マーキュリーがミュージックビデオ「自由への旅立ち」で披露した、ミニスカートとハイヒールにウィッグ、そして口ひげという象徴的な装いを思い出してほしい。 コバーンはロックミュージックにおける性差別に反対することも多く、自身のファンを遠ざけるリスクを冒してでも、差別に反対する姿勢を貫いた。ニルヴァーナの1992年のコンピレーションアルバム「インセスティサイド」のライナーノーツには、「あなたが同性愛者、肌の色の違う人々、あるいは女性を嫌っているなら、頼みがある。私たちを放っておいてくれ! ライブに来ないで、レコードも買わないで」と記されている。 コバーンの「演じるペルソナは、例えばドレスを着たりすることで、ロックミュージックの有害な男性性の演出に女性性を融合させることを可能にした」と、英リーズ大学でパフォーマンスとジェンダーを専門とするジャッキー・ウィルソン准教授はCNNに語った。「私たちの文化における男性性やシスジェンダーの男性の身体は、依然として非常に限定的で窮屈だ。コバーンは、他の男性パフォーマーが自分らしい真の表現を見つけ、それを演出できるようにした事例といえる」 コバーンのファッションとアイデンティティーをめぐってはネットで頻繁に議論が巻き起こる。しかし、ファッションと二元的なジェンダーを結びつける概念こそ、まさにコバーンがあらがっていたものだったことは記憶に値する。 コバーンは、服にジェンダーはなく、男性がドレスを着てもそれが本人の性的関心とは何の関係もないことをファッションで証明した。ザ・フェイスの表紙で着ていた青色のドレスは、かなり保守的で、古着のようで少々野暮ったかった。コバーンはそれをカジュアルに着ていただけで、大したことではなかった。大したことではないというメッセージを発していた。「誰もが何を着てもいい」と伝えていた。 ◇ 原文タイトル:Remember when Kurt Cobain spurned toxic masculinity in a dainty floral frock?(抄訳)

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