岸田退陣、電撃表明の真意◇いつ、なぜ、決断したのか

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岸田退陣、電撃表明の真意◇いつ、なぜ、決断したのか
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乱立の様相が強まってきた9月の自民党総裁選。号砲となったのは8月14日の岸田文雄首相の不出馬表明だ。内閣支持率の長期低迷で岸田氏の総裁選再選は極めて考えにくい状況だったから、退陣の決断自体は想定の範囲内だった。

その数日前、首相の側近議員は出馬か不出馬かについて「首相自身から何も聞いていない」としつつ、「具体的な準備は始めていない」と強調。同時に岸田氏が不出馬となった場合の対応にも触れていた。そうした様子から岸田氏は不出馬に傾いているのかと漠然と思っていた。引責辞任を強調 一方で二つの疑問が残った。まず、いつ不出馬を決めたのか。これについて前述の側近は、首相の退陣表明後にこう語った。「今年の春ごろから首相は、『政治とカネ』の問題でいずれは総裁として責任を取って辞める必要があると考えていた」 一連の自民党政治資金パーティーを巡る裏金事件では、安倍、二階両派のほか、岸田派も東京地検特捜部の立件対象となり、元会計責任者が略式起訴によって有罪が確定したが、岸田氏自身は処分対象にはならなかった。これには党内からも厳しい視線が向けられた。特に6月には「反岸田」で知られる菅義偉前首相が「首相自身も各派閥と同じような処分を自身に科すべきだった」と痛烈に批判した。ただ、別の首相側近(非議員)は言う。「通常国会閉幕(6月23日)後に、出馬か不出馬かの二つの選択肢を本格的に考え始めた」。この側近によると、首相は7月に入って意見交換した多くの経済人から岸田政権の経済政策を支持する意見が相次いだことに意を強くしていたという。 また、6月下旬ごろに官邸執務室を訪れたベテラン議員は「首相の総裁選出馬に意欲を強くにじませていた」と話す。しかし、それから3週間後の7月中旬のこと。首相と近い別のベテラン議員は首相と会談した際、「自信がなさそうだったので、そんなことを言わずに頑張れ」と励ましたそうだ。この時点で岸田氏の気持ちは既に「撤退方針」に大きく傾いていたのかもしれない。もう一つの疑問はなぜ出馬を断念したか。やはり、第一の理由は、総裁選での再選が見込めなかったからだろう。先の非議員の側近は「首相は総裁選で負けてドロドロになる覚悟も選択肢にあったのではないか」とも語っている。結局、首相はその選択肢を取らなかった。そこには政治的な影響力は保持する意図もうかがえる。あくまで「積極的な退陣」をするのであって、追い込まれて首相の座を退くのではないことをアピールする狙いもうかがえる。続く質疑応答では、後継総裁について注文を付けた。「一連の改革マインドが後戻りすることがないような方であってもらいたい」 首相周辺によると、事前の想定問答案にはなかったこの部分は、総裁選出馬の準備を進める小林鷹之前経済産業相の民放テレビでの発言が念頭にあったそうだ。小林氏は政治資金問題で処分を受けた安倍派議員らを要職から除外したことについて「やり過ぎてしまうと、現場が回らなくなる」と批判。首相はこれを「改革逆行」と受け止め、怒りを込めて反応したのだという。 解散を決定したとはいえ、岸田派(所属46人)の派閥としての結束はなお固いとされる。しかも、同派からは林芳正官房長官や上川陽子外相も出馬に意欲を示している。また、今回の総裁選は決選投票勝負で決着がつく可能性が高く、岸田派の動向も大きな焦点となりそうだ。皮肉なことだが、岸田氏の退陣は新たな派閥政治の始まりになるような気がする。.

その数日前、首相の側近議員は出馬か不出馬かについて「首相自身から何も聞いていない」としつつ、「具体的な準備は始めていない」と強調。同時に岸田氏が不出馬となった場合の対応にも触れていた。そうした様子から岸田氏は不出馬に傾いているのかと漠然と思っていた。引責辞任を強調 一方で二つの疑問が残った。まず、いつ不出馬を決めたのか。これについて前述の側近は、首相の退陣表明後にこう語った。「今年の春ごろから首相は、『政治とカネ』の問題でいずれは総裁として責任を取って辞める必要があると考えていた」 一連の自民党政治資金パーティーを巡る裏金事件では、安倍、二階両派のほか、岸田派も東京地検特捜部の立件対象となり、元会計責任者が略式起訴によって有罪が確定したが、岸田氏自身は処分対象にはならなかった。これには党内からも厳しい視線が向けられた。特に6月には「反岸田」で知られる菅義偉前首相が「首相自身も各派閥と同じような処分を自身に科すべきだった」と痛烈に批判した。ただ、別の首相側近(非議員)は言う。「通常国会閉幕(6月23日)後に、出馬か不出馬かの二つの選択肢を本格的に考え始めた」。この側近によると、首相は7月に入って意見交換した多くの経済人から岸田政権の経済政策を支持する意見が相次いだことに意を強くしていたという。 また、6月下旬ごろに官邸執務室を訪れたベテラン議員は「首相の総裁選出馬に意欲を強くにじませていた」と話す。しかし、それから3週間後の7月中旬のこと。首相と近い別のベテラン議員は首相と会談した際、「自信がなさそうだったので、そんなことを言わずに頑張れ」と励ましたそうだ。この時点で岸田氏の気持ちは既に「撤退方針」に大きく傾いていたのかもしれない。もう一つの疑問はなぜ出馬を断念したか。やはり、第一の理由は、総裁選での再選が見込めなかったからだろう。先の非議員の側近は「首相は総裁選で負けてドロドロになる覚悟も選択肢にあったのではないか」とも語っている。結局、首相はその選択肢を取らなかった。そこには政治的な影響力は保持する意図もうかがえる。あくまで「積極的な退陣」をするのであって、追い込まれて首相の座を退くのではないことをアピールする狙いもうかがえる。続く質疑応答では、後継総裁について注文を付けた。「一連の改革マインドが後戻りすることがないような方であってもらいたい」 首相周辺によると、事前の想定問答案にはなかったこの部分は、総裁選出馬の準備を進める小林鷹之前経済産業相の民放テレビでの発言が念頭にあったそうだ。小林氏は政治資金問題で処分を受けた安倍派議員らを要職から除外したことについて「やり過ぎてしまうと、現場が回らなくなる」と批判。首相はこれを「改革逆行」と受け止め、怒りを込めて反応したのだという。 解散を決定したとはいえ、岸田派(所属46人)の派閥としての結束はなお固いとされる。しかも、同派からは林芳正官房長官や上川陽子外相も出馬に意欲を示している。また、今回の総裁選は決選投票勝負で決着がつく可能性が高く、岸田派の動向も大きな焦点となりそうだ。皮肉なことだが、岸田氏の退陣は新たな派閥政治の始まりになるような気がする。

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