最終更新 2025年6月27日 08:55 初出日時 2022年8月19日 06:55
住民税は住む自治体によって差がある。ただし、差があると言っても多くの自治体でわずかな差しかなく、引っ越してメリットがあるほどの差ではない。ところが都市伝説的に「愛知県豊田市はトヨタがあるから住民税が安い」「○○競輪があるから住民税が安い」「自分の住む〇〇市は住民税が高い(らしい)」などと思っている人は少なくない。若い人は住民税の話をすることはまれなので、40代、50代、60代……と年輩の人ほど(飲んだ席で知人から聞いて?)住民税の都市伝説を信じている人が多い。今回も「2025年版 最新ランキング」として、住む自治体によって住民税がどれくらい高いのか、安いのか、加えて住民サービスが充実している(かもしれない)自治体はどこなのかを「2025年版 最新ランキング」としてお知らせしよう。 住民税の課税所得(課税標準額)が200万円の人の年間の住民税額をランキングで見てみよう。47都道府県に、住民税の高い「兵庫県豊岡市」「神奈川県横浜市」「兵庫県神戸市」、住民税の安い「愛知県名古屋市」を加えた51自治体を住民税が高い順に並べてみた。4市以外は都道府県内の自治体の住民税は同じとなっている。住民税は「都道府県民税」と「市町村民税」を合算したものが納税額となる。例えば、東京都国立市は都民税と市民税、宮城県仙台市は県民税と市民税となる。東京23区は特別区という扱いなので、市町村民税ではなく特別区民税となる。この記事では「市町村民税と特別区民税」と表記すると長くなるので、市町村民税の表記に特別区民税も含まれると思っていただきたい。代表的な表記は県民税と市民税としたい。 さらに都道府県民税と市町村民税はそれぞれ「均等割」と「所得割」に分けられる。均等割は所得の額に関わらず、同じ自治体に住む納税者であれば、所得が100万円の人も1000万円の人も「県民税1000円、市民税3000円」など同額を納税する。所得割は課税所得(課税標準)に10%(一部自治体を除く)の税率を掛けたもので、所得が多い人ほど納税額も多くなる。均等割は、都道府県民税の額が1000円になっている10都道県は増税がなく、残りの37府県は府県独自の増税が行われている。このような自治体独自の増税を「超過課税」と呼ぶ。市区町村で均等割の増税を行っているのは横浜市(横浜みどり税 900円)、神戸市(認知症対策 神戸モデル 400円)の2つの市だけだ。均等割の減税を行っているのは名古屋市のみ。200円の減税で市民税が2800円となっている。次に、47都道府県に市民税の均等割が標準課税でない横浜市(市民税 +900円、県民税 +300円)、神戸市(市民税 +400円、県民税 +800円)、名古屋市(市民税 -200円、県民税 +500円)を加えた50自治体を、均等割の高い順に分類してみた。富山県、石川県、山梨県、長野県、愛知県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県均等割を増税している府県は37と半数を超えているが、住民税の所得割の税率を上げている(増税)のは神奈川県(+0.
025%)と兵庫県豊岡市(+0.1%)の2つの自治体だけだ。都道府県民税、市町村民税の合計税率は通常10%だが、神奈川県民は10.025%、豊岡市民は10.1%となる。例えば課税所得(課税標準額)が100万円、200万円、400万円のそれぞれの所得割部分の増税額は、神奈川県民は250円、500円、1000円、豊岡市民は1000円、2000円、4000円と所得額に応じて増えていく。かつて全国一住民税が高いと言われたのは財政破綻した北海道夕張市だった。市民税の均等割が+500円、所得割は+0.5%と兵庫県豊岡市の+0.1%を大幅に上回る税率だ。財政再生計画の見直しにより均等割の+500円を廃止、6.5%だった所得割の税率を6%(道民税と合わせて10%)に戻している(東京都と同じ)。これは当時、全国最年少で夕張市長となった鈴木直道氏(現:北海道知事)の手腕によるものと思われる。 名古屋市は市民税の均等割が-200円だが、愛知県の県民税が+500円なので東京都より300円増税となる。所得割の税率は名古屋市が-0.3%で7.7%。県民税の税率が2%なので計9.7%となる。名古屋市の課税所得(課税標準額)が100万円、200万円、400万円の所得割部分の納税額は、-3000円、-6000円、-1万2000円と所得額に応じて減税される。この減税額はそこそこ魅力的だと感じられる。 均等割の増税は所得金額の影響を受けないが、所得割の税率による増税は高額所得者ほど増税額が大きくなる。そこで、51自治体(47都道府県+4市)における課税所得100万円、200万円、400万円の場合の住民税を算出してみた。 まず課税所得100万円のランキングは、1位が兵庫県豊岡市、2位が神奈川県横浜市、3位タイで宮城県と兵庫県神戸市と続く。豊岡市は年間10万6800円で、これは東京都(41位タイ)の10万5000円よりも1800円高い。横浜市は同じく1450円高い10万6450円、宮城県と兵庫県神戸市は1200円高い10万6200円。 次に課税所得200万円の場合のランキング。こちらも1位が豊岡市(20万7800円)、2位が横浜市(20万6700円)、3位タイで宮城県と神戸市(20万6200円)という順位は変わらない。東京都(20万5000円)との差額は、それぞれ+2800円、+1700円、+1200円。注目されるのは、県民税の所得割の税率が増税されている横浜市を除く神奈川県(20万5500円)のランキングが、課税所得100万円のときの18位タイから11位タイに上昇している点だ。 最後は課税所得400万円の場合のランキング。1位の豊岡市(40万9800円)、2位の横浜市(40万7200円)は不動のワンツーだが、神奈川県(40万6300円)が3位に上昇した。東京都(40万5000円)との差額はそれぞれ+4800円、+2200円、+1300円。 神奈川県民は18位→11位→3位と上昇、どこまで順位が上がるのか心配されたかもしれない。2位の横浜市民と3位の横浜市以外の神奈川県民の差は、横浜市が増税している「横浜みどり税 900円」によるもので、この差は所得が増えてもずっと900円のまま。2位横浜市、3位神奈川県の順位は課税所得がさらに増えても逆転することはない。 横浜市の住民税は高いが、SNSで「横浜は、特定健診は全員無料で非課税 or 均等割のみ or 後期高齢者はがん検診も無料、ごみ袋は自由。」とコメントをいただいた。こうした住民サービスの充実は、住民税の差額よりも価値は高いと思う。 補足すると、筆者は移住のため不動産購入の手続きに住民票が必要となった。その際に知ったのが「広域交付住民票」。これは住民登録をしている市区町村以外の全国の市区町村窓口で住民票が取得できる制度で、20年以上前から対応が始まっていたらしい。川崎市の区役所で名古屋市の住民票を取得することができ、コンビニほど近くはなかったが「助かった~」と思った。 住民サービスの方向性はそれぞれ。子育て関連を重視する自治体もあれば、図書館・美術館など文化関連を重視する自治体もあると思う。太陽光発電の補助金、電気自動車の補助金など、財源にゆとりのある自治体は補助金なども充実している可能性が高い。筆者が重視した名古屋市の無料の国民健康保険 特定健康診査も住民サービスの1つだ。財政力指数は1つの目安として、ご自身のライフスタイルに合う自治体を見つける際の参考にしていただきたい。
United States Latest News, United States Headlines
Similar News:You can also read news stories similar to this one that we have collected from other news sources.
ロベコ、第5回世界気候投資調査結果(2025年版)を発表ロベコ、第5回世界気候投資調査結果(2025年版)を発表 ロベコ・ジャパン株式会社のプレスリリース
Read more »
完全食*『COMP』、パウダーTBの抹茶フレーバーもメジャーアップデート。厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」に続々対応中。完全食*『COMP』、パウダーTBの抹茶フレーバーもメジャーアップデート。厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」に続々対応中。 株式会社コンプのプレスリリース
Read more »
「オープンイヤー型イヤフォン」おすすめガイド【2025年版】音楽に没頭しながら、周囲の音も自然にキャッチできる。そんな“開放型”イヤフォンがいま、注目を集めている。
Read more »
ドンキは?メルカリは? 《利回り5%超》が4社、「配当利回りが高い」6月期企業ランキングTOP100社【2025年版】日本の上場企業のほとんどは3月期決算や12月期決算を採用している。しかし、6月期決算企業の中には、総合ディスカウント店「ドン・キホーテ」を展開するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(H…
Read more »
高齢者のための補聴器電池完全ガイド【2025年版】高齢者のための補聴器電池完全ガイド【2025年版】 UNICE Intelligent Medical Shenzhen Co.,Ltd.のプレスリリース
Read more »
住民税が高い/安い自治体はどこ? 差額はいくら?【2025年版 最新ランキング】勘違いしている人がいる住民税の地域差。正しい情報を伝えるため2022年から掲載している住民税ランキングの記事。今年も徹底的に調べて正確な情報をお届けしたい。
Read more »
