世界にはばたくアーティスト/アスリート オキナワブルース商店・染織家パラサーファー真栄城興和さん - 琉球新報デジタル
本部町伊豆味で工房「オキナワブルース商店」を構える真栄城興和さんは、車いすの染織家だ。車いすに対応した機織り機と、制作工程を披露してくれた。サーフィン競技のパラアスリートとしても活躍してしており、来月には米国カリフォルニア州で行われる世界大会に日本代表として出場する 写真・村山望琉歌は「サンパチロク」と呼ばれる八・八・八・六の30音の基本形式を持つ抒情歌で、音楽や舞踊とともに発達したといわれている。那覇市首里公民館を拠点に活動している「波上(なみのうえ)琉歌会」は、琉歌を通じてしまくとぅばの歴史的(古語)表記の継承に取り組んでいるサークルだ。結成60周年を迎えた今年、その活動と今後の展望について現会長の前原武光さんに話を聞いた。 車いすに座って藍染料を扱い、糸を染め、機を織る真栄城興和さん(42)。車いす生活となったのは30歳の時。それ以前から、染織をしながら熱心にサーフィンに取り組んでおり、伝統工芸の担い手として異色の存在だった。本部町伊豆味の工房を訪れ、困難にもめげない創作意欲と、挑戦を続ける人物像に迫った。 シャー、トントン、と糸を通した後、真栄城興和さんは両手で右足を持ち上げた。作業するのは、車いすに対応した専用の機織り機だ。機織り機の下部には、踏み木と呼ばれるペダルが2本ある。健常者の織り手は流れ作業で踏み変えるが、下半身にマヒがある真栄城さんは、手で足の位置を移動させ操作する。織っていたのは絣(かすり)の作品で、濃淡の違う藍の糸が合わさる。ワンポイントで入るのは古典柄であるトゥイグヮー(鳥)、その下にはサーフボードのフィンを模したオリジナルの柄が並ぶ。真栄城さんの実家は祖父の代から続く「美絣(びがすり)工房」だ。しかし、両親の作業場は立ち入り禁止だったそうで、手伝いなどもなかった。染織に関わらないまま、高校時代まで過ごし、千葉県の大学に進学。大学の4年間は、海外にも遠征しサーフィンに没頭した。サーフィンをしていると、「藍の色で海の色を表現したい」という思いが湧くことがあったという。漠然とした意識だったが、卒業後、親元に戻り染織を学ぼうと決心した。美絣工房に就職した後も、仕事の合間にはサーフィンに出かけていたという真栄城さん。そんな日々の中で発見があった。サーフィンと藍染料の共通点だ。どちらも自然のものであり、人間の思うようにならない部分があると気付いた。自分はそこに魅(み)せられている、そう自覚したという。車いす生活となったのは30歳の時、両親の工房から独立した矢先だった。先天性の病気である脊髄動静脈奇形(せきずいどうじょうみゃくきけい)」を発症、直後に下半身不随となった。前触れはなく、「30分で世界が変わった」と振り返る。緯絣(よこがすり)に伝統柄のチミヌカター(爪の形)を合わせた作品。藍だけでなく、フクギ、ヤマモモ、ソウシジュで染めた糸も使われている 周囲の支えにも感謝しつつ、あっけらかんと語った。染織家としての再起は、専用の機織り機を造ったことで成し遂げた。糸満市の木工職人「工房・たまき」が協力した。2021年にはニューヨークでの個展も開催している。 パラサーファーとしてのスタートは、三重県で先月行われた「第2回全日本パラサーフィン選手権大会」から。初挑戦だったが「プローン1」というクラスで優勝。来月には、カリフォルニア州で開催される世界大会「2024 ISA ワールド・パラ・サーフィン・チャンピオンシップ」へ日本代表として派遣される。.
本部町伊豆味で工房「オキナワブルース商店」を構える真栄城興和さんは、車いすの染織家だ。車いすに対応した機織り機と、制作工程を披露してくれた。サーフィン競技のパラアスリートとしても活躍してしており、来月には米国カリフォルニア州で行われる世界大会に日本代表として出場する 写真・村山望琉歌は「サンパチロク」と呼ばれる八・八・八・六の30音の基本形式を持つ抒情歌で、音楽や舞踊とともに発達したといわれている。那覇市首里公民館を拠点に活動している「波上(なみのうえ)琉歌会」は、琉歌を通じてしまくとぅばの歴史的(古語)表記の継承に取り組んでいるサークルだ。結成60周年を迎えた今年、その活動と今後の展望について現会長の前原武光さんに話を聞いた。 車いすに座って藍染料を扱い、糸を染め、機を織る真栄城興和さん(42)。車いす生活となったのは30歳の時。それ以前から、染織をしながら熱心にサーフィンに取り組んでおり、伝統工芸の担い手として異色の存在だった。本部町伊豆味の工房を訪れ、困難にもめげない創作意欲と、挑戦を続ける人物像に迫った。 シャー、トントン、と糸を通した後、真栄城興和さんは両手で右足を持ち上げた。作業するのは、車いすに対応した専用の機織り機だ。機織り機の下部には、踏み木と呼ばれるペダルが2本ある。健常者の織り手は流れ作業で踏み変えるが、下半身にマヒがある真栄城さんは、手で足の位置を移動させ操作する。織っていたのは絣(かすり)の作品で、濃淡の違う藍の糸が合わさる。ワンポイントで入るのは古典柄であるトゥイグヮー(鳥)、その下にはサーフボードのフィンを模したオリジナルの柄が並ぶ。真栄城さんの実家は祖父の代から続く「美絣(びがすり)工房」だ。しかし、両親の作業場は立ち入り禁止だったそうで、手伝いなどもなかった。染織に関わらないまま、高校時代まで過ごし、千葉県の大学に進学。大学の4年間は、海外にも遠征しサーフィンに没頭した。サーフィンをしていると、「藍の色で海の色を表現したい」という思いが湧くことがあったという。漠然とした意識だったが、卒業後、親元に戻り染織を学ぼうと決心した。美絣工房に就職した後も、仕事の合間にはサーフィンに出かけていたという真栄城さん。そんな日々の中で発見があった。サーフィンと藍染料の共通点だ。どちらも自然のものであり、人間の思うようにならない部分があると気付いた。自分はそこに魅(み)せられている、そう自覚したという。車いす生活となったのは30歳の時、両親の工房から独立した矢先だった。先天性の病気である脊髄動静脈奇形(せきずいどうじょうみゃくきけい)」を発症、直後に下半身不随となった。前触れはなく、「30分で世界が変わった」と振り返る。緯絣(よこがすり)に伝統柄のチミヌカター(爪の形)を合わせた作品。藍だけでなく、フクギ、ヤマモモ、ソウシジュで染めた糸も使われている 周囲の支えにも感謝しつつ、あっけらかんと語った。染織家としての再起は、専用の機織り機を造ったことで成し遂げた。糸満市の木工職人「工房・たまき」が協力した。2021年にはニューヨークでの個展も開催している。 パラサーファーとしてのスタートは、三重県で先月行われた「第2回全日本パラサーフィン選手権大会」から。初挑戦だったが「プローン1」というクラスで優勝。来月には、カリフォルニア州で開催される世界大会「2024 ISA ワールド・パラ・サーフィン・チャンピオンシップ」へ日本代表として派遣される。
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