大幅改良を受けたアルファロメオ「トナーレ イブリダ ヴェローチェ」は、スポーティかつプレミアムなコンパクトSUVだった! 『GQ JAPAN』ライフスタイルエディターのイナガキがリポートする。
アルファロメオがブランドの変革を掲げて市場に投入したミドルサイズSUVがトナーレだ。 日本市場において、現在アルファロメオの販売台数の多くを占める量販モデルへと成長した重要なモデルが、2026年モデルとして大幅なアップデートを受けた。 新型トナーレのハイライトのひとつは、アルファロメオの魂とも言えるフロントフェイスの大幅な刷新である。今回のフェイスリフトでは、“ヘリテージと機能性の融合”が特徴だ。 まず目を引くのは、ブランドの象徴である盾(スクデット)グリル。従来モデルよりもさらに立体的で奥行きのある形状へと変化を遂げた。これは、伝説的な名車「33ストラダーレ」からインスピレーションを受けたデザインとのこと。 さらに注目すべきは、スクデットの両脇に新たに設けられた「アゾレ(イタリア語でボタンホールの意)」と呼ばれる4つの小さなスロット(穴)だ。この意匠は、かつての「ジュリアGT」や「156」といった名車たちに見られたディテールを現代に蘇らせたものであり、オールドファンにとっても“感涙”ものの演出だ。 フロントバンパー下部のデザインも、より立体的かつアグレッシブな形状へ変更。アルファロメオ伝統のトライローブ(三つ葉)デザインを構成する要素にも手が加えられ、単なる見た目の向上にとどまらず、エアロダイナミクスの改善など機能的な役割も果たした。具体的には、フロントから取り入れた空気をボンネット内で冷却に用い、その後ホイール側へと逃がす構造が採用されており、これによって静粛性も向上しているという。 足元を引き締めるのは、新デザインのホイール。今回試乗したヴェローチェには、これもまた「33ストラダーレ」からインスピレーションを受けた20インチの3ホールアロイホイールが装着されていた。マットなガンメタリック調のディスク面に、伝統のテレダイヤル(電話のダイヤル)を思わせる丸みを帯びた3つの大きな穴が開けられており、その奥には鮮やかなレッドペイントのブレンボ製ブレーキキャリパーが鎮座。タイヤはピレリの「SCORPION」が組み合わされている。 ボディカラーのラインナップは全5色。従来からある「アルファ ホワイト」「アルファ ブラック」「ヴェズヴィオ グレー」の3色に加え、今回新たに深い緑色が光の当たり方で表情を変える「モンツァ グリーン」と、「ブレラ レッド」が追加された。 試乗車はモンツァ グリーンで、深みのあるダークグリーンでありながら、プレスラインのエッジ部分が周囲の光を反射して艶やかに輝き、トナーレの抑揚あるボディラインを強調していた。 ドアを開けて運転席に乗り込むと、そこにはコンパクトクラスのSUVとは思えないほどの“小さな高級車”と呼ぶにふさわしい、プレミアムな空間が広がっている。 運転席からの視界には、スポーティな造形のステアリングホイールと、その奥に配置された大型のアルミニウム製パドルシフトレバーが飛び込んでくる。パドルシフトはコラム固定式であり、いかにもアルファロメオらしい本格的なスポーツドライビングを予感させる造りだ。 インパネには、走行モードを切り替える「ALFA DNA ドライブモードセレクター」のダイヤルが備わり、その周りのスイッチ類も整然と配置されている。 シートは、長距離ドライブでも疲れにくいホールド性の高い形状となっており、上質なブラックレザーが奢られている。また、今回のモデルからは、従来のブラックレザーに加えて、新たにレッドレザーのインテリアカラーも選択可能となった。これはアルファロメオのスポーティなキャラクターをさらに際立たせる魅力的なオプションと言えるだろう。 快適装備も抜かりはない。運転席にはメモリー機能付きのパワーシートが装備されており、オーディオにはharman/kardonのプレミアムオーディオシステム(14スピーカー/465Wアンプ)を搭載。 エアコンのルーバーなど、細部にいたるまでアルファロメオらしいデザインのこだわりが散りばめられており、車内全体のまとまりの良さと質感の高さは特筆に値する。 新型トナーレのボディサイズは全長4520mm、全幅1835mm、全高1600mm、ホイールベースは2635mm、車両重量は1600kgとなっている。 試乗前のプレゼンテーションによれば、従来モデルと比較して全高が10mm下げられ、さらにトレッド幅(左右のタイヤの距離)が片側4mmずつ拡大しオフセット。さらにロー&ワイドなスタンスを手に入れ、コーナリング時の安定性と見た目の踏ん張り感が向上したという。 搭載されるエンジンは、1.
5リッターの直列4気筒DOHCターボエンジンである。これに48Vのモーターを組み合わせたマイルドハイブリッド(MHEV)システムを採用する。エンジンの最高出力は117kW(160ps)/5750rpm、最大トルクは240Nm(24.5kgm)/1700rpmを発揮。トランスミッションは電子制御式の7速デュアルクラッチトランスミッションが組み合わされ、前輪を駆動する。 興味深いのは、この1.5リッターエンジンは、ステランティスグループ内でプジョーやシトロエンなどが広く採用しているPSA系の1.2リッターエンジンではなく、旧FCA(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)時代から系譜を受け継ぐエンジンである点だ。他ブランドの1.2リッターに対して300ccのアドバンテージがあり、これがアルファロメオに求められる余裕のあるパワー感に直結している。 今回のマイナーチェンジにおけるハードウェアのハイライトは、加速性能の向上だ。0〜100km/h加速のタイムが、従来の8.8秒から8.5秒へと、0.3秒短縮された。これは単にエンジンの出力を上げたわけではなく、シフトチェンジのタイミング、可変バルブタイミングの制御、そして電気モーターの介入タイミングといったソフトウェアの綿密なチューニングを見直した結果にある。よりレスポンスが良く、リニアな加速フィーリングを実現したのが特徴だ。 なお、日本市場における戦略的な変更として、プラグインハイブリッド(PHEV)モデルおよびディーゼルモデルは導入されず、1.5リッター MHEVのFFモデルに1本化された。その背景には、日本の住宅環境における充電インフラの課題(自宅での充電設備設置の難しさなど)や、実際のユーザーの購買動向を鑑みた結果があるという。 ▲次のページ:「本質的な進化を遂げたコンパクトSUV」 【アルファ・ロメオ関連記事】 文と編集・稲垣邦康(GQ) 写真・安井宏充(Weekend.)
アルファロメオ Suv アルファロメオ 価格 アルファロメオ 試乗 Kuniyasu Inagaki
United States Latest News, United States Headlines
Similar News:You can also read news stories similar to this one that we have collected from other news sources.
『GQ JAPAN』6月号特別表紙版を羽生結弦が飾る。通常版の表紙には星野源が登場!5月1日(水)発売の『GQ JAPAN』は「GQ Global Creativity Awards(グローバル・クリエイティビティ・アワード)」を特集。通常版の表紙には星野源、特別版の表紙には羽生結弦が登場する。
Read more »
ダンヒル、「GQ Global Creativity Awards」のイベント「GQ JAPAN Creative Weekend」に初協賛、特別なトークショーも開催ダンヒル、「GQ Global Creativity Awards」のイベント「GQ JAPAN Creative Weekend」に初協賛、特別なトークショーも開催 リシュモン ジャパン株式会社のプレスリリース
Read more »
「GQ Global Creativity Awards 2024」受賞者のクリエイションを堪能できるスペシャルイベント「GQ JAPAN Creative Weekend」を5月18日・19日に開催「GQ Global Creativity Awards 2024」受賞者のクリエイションを堪能できるスペシャルイベント「GQ JAPAN Creative Weekend」を5月18日・19日に開催 コンデナスト・ジャパンのプレスリリース
Read more »
クリエイティブの力で世界を変える「GQ JAPAN Creative Weekend」──代官山で開催されたイベントをレポート!『GQ JAPAN』は「GQ JAPAN Creative Weekend」を代官山ヒルサイドフォーラムにて初開催した。5月16日にはレセプションパーティーを開催し、アンバサダーの笠松将も来場。5月18日・19日の一般公開には、多くの人が受賞者たちのクリエイションに触れた。
Read more »
「GQ JAPAN」最新号の「GQ MEN OF THE YEAR」特集、豪華受賞者たちが表紙に登場「GQ JAPAN」最新号は、11月29日に発売。表紙には「GQ MEN OF THE YEAR」受賞者が登場し、予約が殺到。通常版と特別表紙版の3バージョンが用意されている。
Read more »
「GQ JAPAN」1月&2月合併号が発売:「2024 GQ MEN OF THE YEAR」受賞者特集『GQ JAPAN』は2024年の活躍を称える「GQ MEN OF THE YEAR」受賞者特集を含む1月&2月合併号を発売。受賞者たちのスペシャルインタビュー、豪華スペシャルポートレートが掲載。
Read more »
