「大屋根リング」「静けさの森」と歩いてきた大阪・関西万博の究極コースは、いよいよ宮田裕章のシグネチャーパビリオン「Better Co-Being」へ。
※〈大屋根リング〉編はこちら。 ※〈静けさの森〉編はこちら。 大阪・関西万博を象徴する「大屋根リング」や、その円環の中心に佇む「静けさの森」。そして、テーマ事業プロデューサー宮田裕章が手がけたシグネチャーパビリオン「Better Co-Being」は、すべてが「一体の流れ」として構想されたのだと宮田は言う。今回、編集長の松島倫明が実際にその三位一体のコースを宮田と一緒に歩きながら、万博の理念を“体感”し、「未来への問い」と共鳴していくツアーを敢行。最終回はいよいよシグネチャーパビリオン「Better Co-Being」へ。 『WIRED』ポッドキャスト版ではこの行程を音声で楽しめるので、ぜひ実際に同じルートを歩きながら副音声としても活用してほしい。 〈パビリオン〉編 宮田裕章(以下、宮田): このあたりは人も増えて、だいぶ賑やかになってきましたね。 松島倫明(以下、松島): 歩くのも、ちょっと困難な感じになってきました。 宮田: 人気エリアの動線ですからね。ただ、わたしのパビリオンは完全予約制で、「並ばない万博」を体現している数少ない場所なんです。結局、全体としては「並ぶ万博」になってしまいましたが。 松島: 森の中は静かだったので、まるで別世界です。いまパビリオンに着きましたが、ここまでが長い「イントロ」だったわけですね。 宮田: もちろん、いままでの道のりもとても重要なんですが、「パビリオンだけが大事なのではない」ということを伝えたかったんです。全部がつながっているんですよ。 ここは「静けさの森」や「大屋根リング」と通底する、ひとつのコンセプトでつくられた場所で、SANAAと一緒に立ち上げました。わたしはSANAAの建築が大好きで、本当にリスペクトしているんです。例えば「ルーヴル・ランス」も素晴らしいですし、西沢立衛さんの豊島美術館も、マスターピースのひとつだと思っています。 そんなSANAAと「Better Co-Being」というテーマをどう体現するか考えたとき、デジタルでつながりが生まれるなかで、持続可能性だけを追い続けて不幸せになってしまうのはよくない、やはり調和のなかで一緒に未来を見ることが重要だと思ったんです。 先ほどのホスピスの話[※〈静けさの森〉編を参照]につながりますが、どんな命も「Better」──未来に向かうということをポジティブに感じてもらえるように、どう寄り添うかを考えたいと思ったんです。 では、建築を通してその「理念」をどう体現するか。これまでの建築は、屋根や壁といったものが必要不可欠でした。風雨から身を守ること、空間を確保すること。そうした機能が当たり前だったんです。でも、今回の万博では「概念を表現するだけでもいいんじゃないか?」と考えました。だから、屋根も壁もなくていいんじゃないかとSANAAに提案したんです。 ルーヴル・ランスや金沢21世紀美術館の延長線上に、もしかしたらこういう世界もあるんじゃないかと投げかけてみたところ、このぶっ飛んだアイデアを提示してくれたんです。 松島: SANAAのおふたりとパビリオンについて、建物の再定義から話されたということですね。発表された当初、日本人のシグネチャーパビリオンのなかで、ひとつだけ「建物じゃない」という反応がありました。空が完全に抜けていて、「これは本当にパビリオンなのか?」と。でも、そこでまたひとつ、問いが立つ。次の未来に対する問いが。 宮田: 確かに万博って、建築にあまり関心がない人も、アートに興味がない人も来場されますけど、これを見ると「なんだろう?」って思いますよね。その「なんだろう?」が、問いを立てるきっかけになるんです。建築と向き合うなかで、「なぜこんなふうになっているのか?」と自然に考え始める。それが未来と向き合う行為のスタートになるんです。 ほかのパビリオンは、映像などを使って強いプレゼンテーションで引き込む設計になっていますが、ここはそうではありません。引き込まれていくのに、なぜか問いが立つんです。 松島: 究極の“引き算”ですよね。 宮田: これもやっぱり、実際に立ってみて初めてわかるものなんですよ。藤本壮介さんの大屋根リングと同じで、最初は「ちょっとどうなんだろう?」と思っていた人も、実際に体験してみると、「思った以上によかった」と感じるんです。ふわっと浮かんでいるように見える構造で、格子があることで、空の色や雲の動きがより繊細に、そしてダイナミックに感じられるようになっています。 関連記事:建築家・藤本壮介が語る万博「大屋根リング」に込めた思いと、未来へのレガシーとしての価値 アートアドバイザーの福武英明さんが、「(ジェームズ・)タレルの切り取る空とはまた違って、グリッド構造を通すことで空の表情が際立つ」とおっしゃっていました。キャノピーを通すことで、ただ空を見るだけではなく、その変化や広がりを体感できる。まさに、面白い文化装置になっていると思います。 松島: さっきもおっしゃっていましたけど、あの一本の光が入る場所、格子の隙間から差し込む光まで楽しめるというのが、また魅力的ですね。 宮田: そうなんですよ。曇りの日には、空に自然に溶け込んでいくような雰囲気になりますし、晴れているときは、雲の動きがよりダイナミックに見えてきます。 「Better Co-Being」とは何かを考えるうえで、ひとつ重要なテーマは「共鳴」です。近代や現代では、多文化主義がとても大切にされてきましたが、多文化であることをただ認めるだけでは、分断が生まれてしまう。違うまま、放置されてしまうんです。 松島: 「あなたはそっちで、わたしはこっち」と、別々になってしまうということですね。 宮田: そうなんです。多文化主義を一歩進めるかたちとして、異なるアイデンティティを尊重しながら、「どう共に未来に向かうのか」という共鳴の思想が必要なんです。違ったもの同士が、違った状態のままで未来に向かっていく。そういう場や体験を、この万博でつくっていこうとしているんです。 それが、異なる人たちが一緒にこの場所に集って空を見るという体験──例えば、リングの上で一緒に夕日を見るという体験──につながっていくんです。 松島: やっぱり「空」というキーワードが強いですね。 宮田: オノ・ヨーコさんの《Cloud Piece》ともつながっていますし、リングの空ともつながっているんです。じゃあ、この丘を上っていきましょうか。 目の前にあるのが、ベルリンを拠点に活動しているアーティスト、塩田千春さんの《言葉の丘》という作品です。 松島: ひときわ目を引く作品ですよね。キャノピーから、まるで赤い雨のように、つながりの糸が降りてきているように見えます。 宮田: このパビリオンの中では、先ほどお話ししたように「違いを抱えながらも未来に向かって共鳴していく」ことが大きなテーマになっています。塩田さんは、ずっと「つながり」をテーマに作品をつくり続けてきた方です。彼女のアートの根幹には、「つながり」という概念がある。それが、今回のパビリオンのテーマとも深く重なっていたので、「塩田さんにお願いしよう」という話になったんです。 このキャノピー空間において、塩田さんの作品は、最初に出合うアート体験としても、とても重要な位置づけなんです。それから、先ほどお伝えしそびれましたが、実はこのあたりがリングの中心点にあたる場所なんですよ。 松島: このパビリオンは、本当に会場の中心なんですね。 宮田: 世界中のパビリオンの中心であると同時に、そこから「つながり」が拡がっていく場所でもあるんです。塩田さんの作品は、自分の内側にも拡がっていくような感覚を呼び起こすものです。いわば、外と内をつなぐ体験装置のようなアートなんですね。 そして、テーマウィークの7つの題材を塩田さんの感性で詩的に表現した「言葉」が、この糸の先に結びつけられています。いま、まさに目の前で文字が浮かんでいますが、ここではすぐには読み取れないようになっていて、アプリで補完して見ていただく形式にしています。今後、アートを自由に楽しんでいただくツアーでは、アプリを活用して作品をご覧いただけるようにしていきます。 松島: すごくインタラクティブですね。言葉を探していくような体験です。この赤い糸が垂れ下がる空間に立っていると、空間の感覚がなくなって、自分が浮遊しているような気持ちになります。 宮田: 塩田さんの作品って、これまでほとんどが屋内展示だったんです。でも、今回のように屋外にあることで、風がより詩的に感じられるようになっているんです。 松島: 今日も風がサワサワと吹いていて、文字がふわっと浮かんできて、すごくきれいです。 宮田: 彼女の作品には、内面に強く迫るような部分がありつつも、見る人の内側に優しく入り込んでくるような、柔らかさもあるんです。その両方を併せもっているのが特徴ですね。夕方になると、人工光によってまた印象がガラッと変わって、赤い柱が立ち上がっているような雰囲気になるんです。夕日の時間帯は、特に幻想的でおすすめです。 松島: 作品越しに、夕日が見えるんですね。 宮田: ちょうど向こう側に見える河瀬直美さんのパビリオンは学校の建物ですし、その後方には中国館があって、そちらは文字をテーマにしています。「文字」と「学校」、そしてこのパビリオンから立ち上がるような景色──それらが響き合っている感覚があるんです。 松島: それ、狙って配置されたんですか? 宮田: これは狙ってなかったんです。結果として、こうなったんですよ。 松島: すごい。ある種の「借景」ですね。 宮田: ほかの要素はある程度意図して敷地を構成したんですが、この組み合わせだけは本当に偶然なんです。もうひとつ、この丘に立つと、見える景色が静けさの森のほうまでスーっと無限に抜けていくんです。会場のちょうど真ん中に位置していて、いろんなものがひしめき合っている場所なんですが、いま、こうして緑が育ってきたことで、全体がふわっと開けてきた感覚があります。 松島: パビリオンと森とを隔てていた通路が、もう見えなくなってきているんですね。ほぼ緑に覆われていて、そのまま森の先まで、すべてがつながっているかのような景色になっています。 宮田: この広がりの錯覚には、キャノピーの遠近効果もあって、この場所に立ったときの眺めが本当に素晴らしいんです。 松島: 気持ちいいですね。 宮田: 緑が育ってきたおかげで、ここまでよくなりました。最初に来ていただいたときは、まだ木が全然育っていなかったので。 松島: ぼくは昨年の11月に、建設中の状態も見に来たんですよ。 宮田: あのころは、「これ、本当に大丈夫なのか? 育つのか?」という不安が正直ありました。でも、いまは本当にいい感じになっていて、また来ればまた違う体験になると思いますよ。 そして宮島達夫さんの作品が、この通路上に展開されているんです。スピーカーが全部で30個設置されていて、世界45言語によるカウントダウンの音声が流れています。宮島さんといえば、LEDのデジタルカウンターで9から1までカウントダウンする作品がよく知られていますよね。ただ今回は、あえてそのデジタルカウンターは使っていないんです。 それはなぜか──宮島さんがこの場所に来て、SANAAの建築を実際に見たときに、「この建築そのものがすでにアートだ」とおっしゃったんです。つまり、「これほど強い存在感をもつ空間に、自分の作品でマテリアル(物質)を加える必要はない」と。だからこそ、今回は“声だけ”で表現することにしたんです。この空を見上げて、「音」だけがそこにある。ここは特に空が綺麗に見える場所でもあって、まさにこの空間のための作品になっているんですよ。 松島: 下を向かずに、上を向きながら体験するんですね。 宮田: 会場の中心で、世界中の人たちがさまざまな未来を立ち上げていくなかで、その人々の声によってカウントダウンが行なわれるんです。そしてこのカウントダウンは、「0」を言いません。そこには仏教的な「空(くう)」の概念が込められていて、「死」であり「再生」でもある。その「余白」にこそ、ストーリーがあるという考え方です。 実は、このストーリーはわたしと宮島さんが共作でつくったものなんです。45言語、すべてにストーリーがあって、それぞれAIを用いて生成しました。 松島: まさに「空」じゃないですが、耳を傾けながら空を見上げて歩くという行為自体が、どこか浄化されるような感覚があります。 宮田: お遍路的な感覚がありますよね。大地の芸術祭でも、北川フラムさんが「お遍路」をコンセプトにしているらしいんです。歩く先の目標として「アート」ばかりに注目が集まりがちですが、そこにある「自然」や「生活」を感じることも、大切な部分だったりするんですよね。ここでも、この道を歩きながら空を見る。この万博という不思議な場所の中で、未来を感じる瞬間を、自然とともに体験していただきたいという、彼の強い思いを感じます。日本語も含まれているので、途中で意味が分かる、という体験をする人もいらっしゃいます。 松島: 植栽の中に設置されたスピーカーから音が出てくるんですね。さまざまな方向から声が聞こえてきて、まるで周囲に人がいるかのような感覚になります。 宮田: 「不在」の中に「存在」が立ち上がってくるような瞬間や、たまに沈黙が重なる時間帯もあるんです。それがまた、静けさのなかに未来を感じさせる瞬間でもあるんですよ。 松島: 下りのスロープも緩やかで、自然と空間が抜けていく場所に視線が誘導されていくというか……考え尽くされていますね。 宮田: これは、SANAAの西沢立衛さんがデザインしたスロープなんです。そして、ここにあるのが最後のアート作品になります。この作品は、わたしが直接かかわったものなんです。 松島: ちょうど、日が出てきましたね。 宮田: あ! 虹!! 松島: うわ、本当だ、見えた! 宮田: 松島さんの周りに虹がかかっていますよ。めちゃくちゃレアです!これはすごい!! 松島: これは本当にすごいですね! 虹が見えるとは思っていませんでした。 宮田: いや、本当に。何度見ても感動します。わたしは、未来をつくるある種の高揚感と可能性を、何かかたちにしたいと思ってこの作品をつくったんです。虹を使ったアート作品って、ほかにもいろいろありますよね? 例えばオラファー・エリアソンの作品など。それらは角度によって見えたり見えなかったりしますが、この作品は強烈な自然光があるときにだけ、立ち上がるものなんです。 松島: いま、その瞬間を捉えたということですね。 宮田: そうです。まさに「日が出てきた!」という、あの感覚です。どこで虹が見えるかは、事前には分からないんですよね。でも、一緒に歩いていて「これだ!」という瞬間を一緒に見つけて立ち止まる──その瞬間を捉えることができました。 松島: 本当に偶然でしたね。ちょうどその場所にいたという。 宮田: そうそう。「虹出すぞ!」って話していたら、虹に包まれていましたね。これはもう「ナイス!」としか言いようがない。 松島: ちょっと悟りが開けそうな気持ちになっていました(笑)。本当に感動しました。これは一生忘れない体験です。これがアート作品なんですね。 宮田: 《共鳴の空》という作品です。 松島: どれだけあらゆるものが共鳴して、この瞬間が立ち上がったのか──本当にすごかったです。 宮田: 生涯忘れることのない瞬間になりました。これは、クリエイティブチームEiM(エイム)と一緒に手がけた作品なんです。これまでの社会は「平均値」を重視し、最大多数の最大幸福ってよく言われてきました。でも、それしか実現できなかったという面もあります。今後はデジタル技術を活用することで、「最大多様の最大幸福」が可能になる。つまり、多様性に配慮しながら、誰も取り残されない社会をつくることができるようになるんです。 例えばコロナ禍では、給付金を一律に配るのではなく、本当に困っている人に、必要なタイミングで届けるといったことが、世界中でようやく実現し始めました。わたしは、そうした未来の社会像を、空間体験として立ち上げたいと考えたんです。これまでのクリスタル作品というのは、機械的にズラッと並んでいて、どこか少し怖い印象もありました。でも今回は、それをすべて崩して、蜷川実花さんと一緒に、ひとつ一つ違う配列でつくり上げました。だから、ずっと見ていられるような、光に満ちた空間になっているんです。 松島: 確かに、さまざまな大きさのクリスタルが吊り下がっていますね。 宮田: そうなんです。ここも空を見上げる体験になります。上のほうに吊られたクリスタルはとても小さくなっていて、そのおかげで空がより広がって見えるんです。 松島: 上のほう、輝いていますね。この光の反射の具合もすごい。 宮田: 曇りの日には柔らかく包み込むような光になりますし、夜になると輝く星空のような空間になります。 松島: 「最大多様とは何か?」という体験を、この場ひとつで経験できるということなんですね。 宮田: なぜキャノピーなのかと言えば、ここは「光を見る場所」だからなんですよ。それから、「共鳴を感じる場所」として設計したいと思っていました。LEDをたくさん使っているパビリオンもありますし、うちでももちろん使ってはいますが、やはり自然光と人工物の共鳴──そこに最も美しく反射する素材が、クリスタルだったんです。それを多様なかたちで吊るしてみた、というわけです。 松島: 純粋な2次元のLEDパネルと違って、この体験の豊かさはいいですね。 宮田: これは本当に、ずっと見ていられるんですよ。日が変わると、また違う表情を見せてくれますから。いや、本当にいい「共鳴」で締めくくることができました。皆さんと一緒に虹を見れて嬉しかったです。 松島: 本当に。お忙しいなか、こんなにたっぷりお話を聞かせていただいて、ありがとうございました! ※〈大屋根リング〉編はこちら。 ※〈静けさの森〉編はこちら。 編集長による注目記事の読み解きや雑誌制作の振り返りのほか、さまざまなゲストを交えたトークをポッドキャストで配信中!未来への接続はこちらから。 Related Articles 従来の古典コンピューターが、「人間が設計した論理と回路」によって【計算を定義する】ものだとすれば、量子コンピューターは、「自然そのものがもつ情報処理のリズム」──複数の可能性がゆらぐように共存し、それらが干渉し、もつれ合いながら、最適な解へと収束していく流れ──に乗ることで、【計算を引き出す】アプローチと捉えることができる。言い換えるなら、自然の深層に刻まれた無数の可能態と、われら人類との“結び目”になりうる存在。それが、量子コンピューターだ。そんな量子コンピューターは、これからの社会に、文化に、産業に、いかなる変革をもたらすのだろうか? 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※〈大屋根リング〉編はこちら。 ※〈静けさの森〉編はこちら。 大阪・関西万博を象徴する「大屋根リング」や、その円環の中心に佇む「静けさの森」。そして、テーマ事業プロデューサー宮田裕章が手がけたシグネチャーパビリオン「Better Co-Being」は、すべてが「一体の流れ」として構想されたのだと宮田は言う。今回、編集長の松島倫明が実際にその三位一体のコースを宮田と一緒に歩きながら、万博の理念を“体感”し、「未来への問い」と共鳴していくツアーを敢行。最終回はいよいよシグネチャーパビリオン「Better Co-Being」へ。 『WIRED』ポッドキャスト版ではこの行程を音声で楽しめるので、ぜひ実際に同じルートを歩きながら副音声としても活用してほしい。 〈パビリオン〉編 宮田裕章(以下、宮田): このあたりは人も増えて、だいぶ賑やかになってきましたね。 松島倫明(以下、松島): 歩くのも、ちょっと困難な感じになってきました。 宮田: 人気エリアの動線ですからね。ただ、わたしのパビリオンは完全予約制で、「並ばない万博」を体現している数少ない場所なんです。結局、全体としては「並ぶ万博」になってしまいましたが。 松島: 森の中は静かだったので、まるで別世界です。いまパビリオンに着きましたが、ここまでが長い「イントロ」だったわけですね。 宮田: もちろん、いままでの道のりもとても重要なんですが、「パビリオンだけが大事なのではない」ということを伝えたかったんです。全部がつながっているんですよ。 ここは「静けさの森」や「大屋根リング」と通底する、ひとつのコンセプトでつくられた場所で、SANAAと一緒に立ち上げました。わたしはSANAAの建築が大好きで、本当にリスペクトしているんです。例えば「ルーヴル・ランス」も素晴らしいですし、西沢立衛さんの豊島美術館も、マスターピースのひとつだと思っています。 そんなSANAAと「Better Co-Being」というテーマをどう体現するか考えたとき、デジタルでつながりが生まれるなかで、持続可能性だけを追い続けて不幸せになってしまうのはよくない、やはり調和のなかで一緒に未来を見ることが重要だと思ったんです。 先ほどのホスピスの話[※〈静けさの森〉編を参照]につながりますが、どんな命も「Better」──未来に向かうということをポジティブに感じてもらえるように、どう寄り添うかを考えたいと思ったんです。 では、建築を通してその「理念」をどう体現するか。これまでの建築は、屋根や壁といったものが必要不可欠でした。風雨から身を守ること、空間を確保すること。そうした機能が当たり前だったんです。でも、今回の万博では「概念を表現するだけでもいいんじゃないか?」と考えました。だから、屋根も壁もなくていいんじゃないかとSANAAに提案したんです。 ルーヴル・ランスや金沢21世紀美術館の延長線上に、もしかしたらこういう世界もあるんじゃないかと投げかけてみたところ、このぶっ飛んだアイデアを提示してくれたんです。 松島: SANAAのおふたりとパビリオンについて、建物の再定義から話されたということですね。発表された当初、日本人のシグネチャーパビリオンのなかで、ひとつだけ「建物じゃない」という反応がありました。空が完全に抜けていて、「これは本当にパビリオンなのか?」と。でも、そこでまたひとつ、問いが立つ。次の未来に対する問いが。 宮田: 確かに万博って、建築にあまり関心がない人も、アートに興味がない人も来場されますけど、これを見ると「なんだろう?」って思いますよね。その「なんだろう?」が、問いを立てるきっかけになるんです。建築と向き合うなかで、「なぜこんなふうになっているのか?」と自然に考え始める。それが未来と向き合う行為のスタートになるんです。 ほかのパビリオンは、映像などを使って強いプレゼンテーションで引き込む設計になっていますが、ここはそうではありません。引き込まれていくのに、なぜか問いが立つんです。 松島: 究極の“引き算”ですよね。 宮田: これもやっぱり、実際に立ってみて初めてわかるものなんですよ。藤本壮介さんの大屋根リングと同じで、最初は「ちょっとどうなんだろう?」と思っていた人も、実際に体験してみると、「思った以上によかった」と感じるんです。ふわっと浮かんでいるように見える構造で、格子があることで、空の色や雲の動きがより繊細に、そしてダイナミックに感じられるようになっています。 関連記事:建築家・藤本壮介が語る万博「大屋根リング」に込めた思いと、未来へのレガシーとしての価値 アートアドバイザーの福武英明さんが、「(ジェームズ・)タレルの切り取る空とはまた違って、グリッド構造を通すことで空の表情が際立つ」とおっしゃっていました。キャノピーを通すことで、ただ空を見るだけではなく、その変化や広がりを体感できる。まさに、面白い文化装置になっていると思います。 松島: さっきもおっしゃっていましたけど、あの一本の光が入る場所、格子の隙間から差し込む光まで楽しめるというのが、また魅力的ですね。 宮田: そうなんですよ。曇りの日には、空に自然に溶け込んでいくような雰囲気になりますし、晴れているときは、雲の動きがよりダイナミックに見えてきます。 「Better Co-Being」とは何かを考えるうえで、ひとつ重要なテーマは「共鳴」です。近代や現代では、多文化主義がとても大切にされてきましたが、多文化であることをただ認めるだけでは、分断が生まれてしまう。違うまま、放置されてしまうんです。 松島: 「あなたはそっちで、わたしはこっち」と、別々になってしまうということですね。 宮田: そうなんです。多文化主義を一歩進めるかたちとして、異なるアイデンティティを尊重しながら、「どう共に未来に向かうのか」という共鳴の思想が必要なんです。違ったもの同士が、違った状態のままで未来に向かっていく。そういう場や体験を、この万博でつくっていこうとしているんです。 それが、異なる人たちが一緒にこの場所に集って空を見るという体験──例えば、リングの上で一緒に夕日を見るという体験──につながっていくんです。 松島: やっぱり「空」というキーワードが強いですね。 宮田: オノ・ヨーコさんの《Cloud Piece》ともつながっていますし、リングの空ともつながっているんです。じゃあ、この丘を上っていきましょうか。 目の前にあるのが、ベルリンを拠点に活動しているアーティスト、塩田千春さんの《言葉の丘》という作品です。 松島: ひときわ目を引く作品ですよね。キャノピーから、まるで赤い雨のように、つながりの糸が降りてきているように見えます。 宮田: このパビリオンの中では、先ほどお話ししたように「違いを抱えながらも未来に向かって共鳴していく」ことが大きなテーマになっています。塩田さんは、ずっと「つながり」をテーマに作品をつくり続けてきた方です。彼女のアートの根幹には、「つながり」という概念がある。それが、今回のパビリオンのテーマとも深く重なっていたので、「塩田さんにお願いしよう」という話になったんです。 このキャノピー空間において、塩田さんの作品は、最初に出合うアート体験としても、とても重要な位置づけなんです。それから、先ほどお伝えしそびれましたが、実はこのあたりがリングの中心点にあたる場所なんですよ。 松島: このパビリオンは、本当に会場の中心なんですね。 宮田: 世界中のパビリオンの中心であると同時に、そこから「つながり」が拡がっていく場所でもあるんです。塩田さんの作品は、自分の内側にも拡がっていくような感覚を呼び起こすものです。いわば、外と内をつなぐ体験装置のようなアートなんですね。 そして、テーマウィークの7つの題材を塩田さんの感性で詩的に表現した「言葉」が、この糸の先に結びつけられています。いま、まさに目の前で文字が浮かんでいますが、ここではすぐには読み取れないようになっていて、アプリで補完して見ていただく形式にしています。今後、アートを自由に楽しんでいただくツアーでは、アプリを活用して作品をご覧いただけるようにしていきます。 松島: すごくインタラクティブですね。言葉を探していくような体験です。この赤い糸が垂れ下がる空間に立っていると、空間の感覚がなくなって、自分が浮遊しているような気持ちになります。 宮田: 塩田さんの作品って、これまでほとんどが屋内展示だったんです。でも、今回のように屋外にあることで、風がより詩的に感じられるようになっているんです。 松島: 今日も風がサワサワと吹いていて、文字がふわっと浮かんできて、すごくきれいです。 宮田: 彼女の作品には、内面に強く迫るような部分がありつつも、見る人の内側に優しく入り込んでくるような、柔らかさもあるんです。その両方を併せもっているのが特徴ですね。夕方になると、人工光によってまた印象がガラッと変わって、赤い柱が立ち上がっているような雰囲気になるんです。夕日の時間帯は、特に幻想的でおすすめです。 松島: 作品越しに、夕日が見えるんですね。 宮田: ちょうど向こう側に見える河瀬直美さんのパビリオンは学校の建物ですし、その後方には中国館があって、そちらは文字をテーマにしています。「文字」と「学校」、そしてこのパビリオンから立ち上がるような景色──それらが響き合っている感覚があるんです。 松島: それ、狙って配置されたんですか? 宮田: これは狙ってなかったんです。結果として、こうなったんですよ。 松島: すごい。ある種の「借景」ですね。 宮田: ほかの要素はある程度意図して敷地を構成したんですが、この組み合わせだけは本当に偶然なんです。もうひとつ、この丘に立つと、見える景色が静けさの森のほうまでスーっと無限に抜けていくんです。会場のちょうど真ん中に位置していて、いろんなものがひしめき合っている場所なんですが、いま、こうして緑が育ってきたことで、全体がふわっと開けてきた感覚があります。 松島: パビリオンと森とを隔てていた通路が、もう見えなくなってきているんですね。ほぼ緑に覆われていて、そのまま森の先まで、すべてがつながっているかのような景色になっています。 宮田: この広がりの錯覚には、キャノピーの遠近効果もあって、この場所に立ったときの眺めが本当に素晴らしいんです。 松島: 気持ちいいですね。 宮田: 緑が育ってきたおかげで、ここまでよくなりました。最初に来ていただいたときは、まだ木が全然育っていなかったので。 松島: ぼくは昨年の11月に、建設中の状態も見に来たんですよ。 宮田: あのころは、「これ、本当に大丈夫なのか? 育つのか?」という不安が正直ありました。でも、いまは本当にいい感じになっていて、また来ればまた違う体験になると思いますよ。 そして宮島達夫さんの作品が、この通路上に展開されているんです。スピーカーが全部で30個設置されていて、世界45言語によるカウントダウンの音声が流れています。宮島さんといえば、LEDのデジタルカウンターで9から1までカウントダウンする作品がよく知られていますよね。ただ今回は、あえてそのデジタルカウンターは使っていないんです。 それはなぜか──宮島さんがこの場所に来て、SANAAの建築を実際に見たときに、「この建築そのものがすでにアートだ」とおっしゃったんです。つまり、「これほど強い存在感をもつ空間に、自分の作品でマテリアル(物質)を加える必要はない」と。だからこそ、今回は“声だけ”で表現することにしたんです。この空を見上げて、「音」だけがそこにある。ここは特に空が綺麗に見える場所でもあって、まさにこの空間のための作品になっているんですよ。 松島: 下を向かずに、上を向きながら体験するんですね。 宮田: 会場の中心で、世界中の人たちがさまざまな未来を立ち上げていくなかで、その人々の声によってカウントダウンが行なわれるんです。そしてこのカウントダウンは、「0」を言いません。そこには仏教的な「空(くう)」の概念が込められていて、「死」であり「再生」でもある。その「余白」にこそ、ストーリーがあるという考え方です。 実は、このストーリーはわたしと宮島さんが共作でつくったものなんです。45言語、すべてにストーリーがあって、それぞれAIを用いて生成しました。 松島: まさに「空」じゃないですが、耳を傾けながら空を見上げて歩くという行為自体が、どこか浄化されるような感覚があります。 宮田: お遍路的な感覚がありますよね。大地の芸術祭でも、北川フラムさんが「お遍路」をコンセプトにしているらしいんです。歩く先の目標として「アート」ばかりに注目が集まりがちですが、そこにある「自然」や「生活」を感じることも、大切な部分だったりするんですよね。ここでも、この道を歩きながら空を見る。この万博という不思議な場所の中で、未来を感じる瞬間を、自然とともに体験していただきたいという、彼の強い思いを感じます。日本語も含まれているので、途中で意味が分かる、という体験をする人もいらっしゃいます。 松島: 植栽の中に設置されたスピーカーから音が出てくるんですね。さまざまな方向から声が聞こえてきて、まるで周囲に人がいるかのような感覚になります。 宮田: 「不在」の中に「存在」が立ち上がってくるような瞬間や、たまに沈黙が重なる時間帯もあるんです。それがまた、静けさのなかに未来を感じさせる瞬間でもあるんですよ。 松島: 下りのスロープも緩やかで、自然と空間が抜けていく場所に視線が誘導されていくというか……考え尽くされていますね。 宮田: これは、SANAAの西沢立衛さんがデザインしたスロープなんです。そして、ここにあるのが最後のアート作品になります。この作品は、わたしが直接かかわったものなんです。 松島: ちょうど、日が出てきましたね。 宮田: あ! 虹!! 松島: うわ、本当だ、見えた! 宮田: 松島さんの周りに虹がかかっていますよ。めちゃくちゃレアです!これはすごい!! 松島: これは本当にすごいですね! 虹が見えるとは思っていませんでした。 宮田: いや、本当に。何度見ても感動します。わたしは、未来をつくるある種の高揚感と可能性を、何かかたちにしたいと思ってこの作品をつくったんです。虹を使ったアート作品って、ほかにもいろいろありますよね? 例えばオラファー・エリアソンの作品など。それらは角度によって見えたり見えなかったりしますが、この作品は強烈な自然光があるときにだけ、立ち上がるものなんです。 松島: いま、その瞬間を捉えたということですね。 宮田: そうです。まさに「日が出てきた!」という、あの感覚です。どこで虹が見えるかは、事前には分からないんですよね。でも、一緒に歩いていて「これだ!」という瞬間を一緒に見つけて立ち止まる──その瞬間を捉えることができました。 松島: 本当に偶然でしたね。ちょうどその場所にいたという。 宮田: そうそう。「虹出すぞ!」って話していたら、虹に包まれていましたね。これはもう「ナイス!」としか言いようがない。 松島: ちょっと悟りが開けそうな気持ちになっていました(笑)。本当に感動しました。これは一生忘れない体験です。これがアート作品なんですね。 宮田: 《共鳴の空》という作品です。 松島: どれだけあらゆるものが共鳴して、この瞬間が立ち上がったのか──本当にすごかったです。 宮田: 生涯忘れることのない瞬間になりました。これは、クリエイティブチームEiM(エイム)と一緒に手がけた作品なんです。これまでの社会は「平均値」を重視し、最大多数の最大幸福ってよく言われてきました。でも、それしか実現できなかったという面もあります。今後はデジタル技術を活用することで、「最大多様の最大幸福」が可能になる。つまり、多様性に配慮しながら、誰も取り残されない社会をつくることができるようになるんです。 例えばコロナ禍では、給付金を一律に配るのではなく、本当に困っている人に、必要なタイミングで届けるといったことが、世界中でようやく実現し始めました。わたしは、そうした未来の社会像を、空間体験として立ち上げたいと考えたんです。これまでのクリスタル作品というのは、機械的にズラッと並んでいて、どこか少し怖い印象もありました。でも今回は、それをすべて崩して、蜷川実花さんと一緒に、ひとつ一つ違う配列でつくり上げました。だから、ずっと見ていられるような、光に満ちた空間になっているんです。 松島: 確かに、さまざまな大きさのクリスタルが吊り下がっていますね。 宮田: そうなんです。ここも空を見上げる体験になります。上のほうに吊られたクリスタルはとても小さくなっていて、そのおかげで空がより広がって見えるんです。 松島: 上のほう、輝いていますね。この光の反射の具合もすごい。 宮田: 曇りの日には柔らかく包み込むような光になりますし、夜になると輝く星空のような空間になります。 松島: 「最大多様とは何か?」という体験を、この場ひとつで経験できるということなんですね。 宮田: なぜキャノピーなのかと言えば、ここは「光を見る場所」だからなんですよ。それから、「共鳴を感じる場所」として設計したいと思っていました。LEDをたくさん使っているパビリオンもありますし、うちでももちろん使ってはいますが、やはり自然光と人工物の共鳴──そこに最も美しく反射する素材が、クリスタルだったんです。それを多様なかたちで吊るしてみた、というわけです。 松島: 純粋な2次元のLEDパネルと違って、この体験の豊かさはいいですね。 宮田: これは本当に、ずっと見ていられるんですよ。日が変わると、また違う表情を見せてくれますから。いや、本当にいい「共鳴」で締めくくることができました。皆さんと一緒に虹を見れて嬉しかったです。 松島: 本当に。お忙しいなか、こんなにたっぷりお話を聞かせていただいて、ありがとうございました! ※〈大屋根リング〉編はこちら。 ※〈静けさの森〉編はこちら。 編集長による注目記事の読み解きや雑誌制作の振り返りのほか、さまざまなゲストを交えたトークをポッドキャストで配信中!未来への接続はこちらから。 Related Articles 従来の古典コンピューターが、「人間が設計した論理と回路」によって【計算を定義する】ものだとすれば、量子コンピューターは、「自然そのものがもつ情報処理のリズム」──複数の可能性がゆらぐように共存し、それらが干渉し、もつれ合いながら、最適な解へと収束していく流れ──に乗ることで、【計算を引き出す】アプローチと捉えることができる。言い換えるなら、自然の深層に刻まれた無数の可能態と、われら人類との“結び目”になりうる存在。それが、量子コンピューターだ。そんな量子コンピューターは、これからの社会に、文化に、産業に、いかなる変革をもたらすのだろうか? 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